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吉田豪が選ぶ「80年代マンガ“セクシーヒロイン”ランキング」

 80年代を席巻した人気マンガ、アニメで今も鮮明に思い出す、あのセクシーヒロイン。世間のファンはいったい誰に一票投じるのか。1000人アンケートでランキング!

 やはりというか、220票を集めてダントツだったのが「銀河鉄道999」(松本零士・作)のメーテルである。

「長い髪をなびかせ、お姉さんや母親としてセクシー」(静岡県・61歳)や「露出度より謎めいた存在がいい」(大阪府・45歳)といった絶賛の声が寄せられた。

「原作マンガよりアニメのイメージが強いと思います。姫野美智×荒木伸吾コンビの作画が美しいですからね。チビでブサイクでガニ股の星野鉄郎を美女のメーテルが愛しちゃう。しかもメーテルは母親と恋人が融合した理想の女性なのです」(マンガ評論家・上崎洋一氏)

 53票差の2位は「うる星やつら」(高橋留美子・作)のラムちゃん。

「虎模様のビキニスタイルと、青のアイメイクはセクシーでしょう」(山梨県・55歳)が代表的な意見だ。

「ラムちゃんは80年代アニメの象徴です」

 と推すのは、プロインタビュアーの吉田豪氏。

「コスプレ文化の原点ですね。ラムちゃんコスプレイヤーがすごい人気になりました。コミケ(コミックマーケット)は主に夏開催なので、露出の多いラムちゃんはほどよかった。メーテルは地獄だと思うんです(笑)。アニメの、特に劇場版は、押井守監督が原作を無視して好き勝手に暴走して、それをアニメファンがおもしろがって、どんどん増幅されていくという文化にきれいにハマったんですね」

 3位には「キャッツ アイ」(北条司・作)の来生三姉妹が入った。

「レオタード姿でボディラインが強調されたところがいい。エンディングのダンスが特に‥‥」(北海道・46歳)

 と、レオタードに魅了されたファンが多い。

「原作の絵のすばらしさがウケたのでしょう。それまで主流だったバタ臭い劇画をセンシティブに変えました」(前出・上崎氏)

 4位につけたのは「めぞん一刻」(高橋留美子・作)の音無響子。

「未亡人の悩ましい香りが何とも」(大阪府・42歳)という声に、吉田氏も即座に賛同するのだ。

「わかりますね、未亡人という響きのいやらしさ(笑)。ただおとなしいだけの管理人さんだったら、ここまで引きつけないでしょう。おっぱいのことを言いだすと、原作者も含めて胸がデカイ。当時、高橋留美子先生のビキニ写真が何かに出ていて、すごかった。巨乳ですよ」

 アニメでは美人女優の島本須美が声優を担当した。

 そしてようやく5位に登場したのは「タッチ」(あだち充・作)の浅倉南である。

「やっぱ新体操服♪」(茨城県・41歳)と、新体操のシーンが心をつかんだようだ。

「(明石家)さんまさんがいまだに好きなタイプにあげるくらい、世間に広く届いたキャラクターです。フジテレビの番組内に『南ちゃんを探せ!』というコーナーができたりもしました。『キャッツ アイ』も含めて、『オールナイトフジ』のオープニングでオールナイターズがレオタードで踊ったりしました。レオタードの時代だったんでしょうね」(吉田氏)

「明るい元気なお色気が好き」(千葉県・56歳)や「パンチラが衝撃的だった」(東京都・43歳)など、子供心に刻まれたエッチな思いが爆発したのが、6位「まいっちんぐマチコ先生」(えびはら武司・作)の麻井マチコ。吉田氏もインパクトの強さを称賛する。

「掲載誌『少年チャレンジ』はメジャー誌ではないので、買っていた人はそう多くないと思うんです。アニメ放送もテレビ東京系列だから微妙だった。それでもこんなにインパクトが残っているのはすごい。しかもいまだにVシネが作られ続けている。ソフトエロの象徴としてはすごく大きな存在」

 魅惑のヒロインはオヤジたちの下半身、いや胸の中で輝き続けているのだ。

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