9月28日の最終回まで残すところ1カ月余り、視聴者は東日本大震災が描かれるというクライマックスに注目している。その直前で起こった大きなトラブルに視聴者の目が奪われかねない。本誌は松田聖子の所属事務所とNHK広報局に取材を申し込んだが、
「ご指摘のようなトラブルはありません」
と、両者ともトラブルの存在を否定している。
しかし、前出・ドラマ関係者はこう話す。
「抗議後に聖子サイドはNHKに台本を送らせて、聖子に関するセリフなどを全てチェックしています。そして、問題のある場面は今後の再放送、そしてDVDなどでも使用の中止を求めているのです」
実際、8月15日のダイジェスト放送「朝まで“あま”テレビ」では、問題の場面はすっぱりカットされていた。
一方で、若かりし頃の春子の憧れのアイドルが聖子だけに、「聖子が本人役で出演するのでは」という噂が絶えないのも事実だ。
「抗議を受けたNHKは聖子サイドに台本をチェックさせるだけでなく、聖子本人に許しを得ようと何度か接触を試みました。ところが、『ツアーがあるので‥‥』と、スケジュールの都合を理由に本人とは会えていません。そんな状態で、本人役での出演はありえません。そもそも、DVD化に際しては、著作権の関係上、ドラマに出てきた海外の楽曲の一部は本放送では使えても、収録できずにカットした。くだんのシーンだってお蔵入りする可能性もあります」(前出・ドラマ関係者)
9月下旬には「あまちゃん完全版ブルーレイBOX」の発売が決定している。はたして、聖子サイドはどのような対応をするのか。
毎朝「あまちゃん」の放送を楽しみにしているコラムニストの今井舞氏がこう指摘する。
「これが本当なら、今、国民的沸騰をしているあまちゃんブームに水をさすばかりか、あまちゃんファンを敵に回しかねません。ましてや、このドラマを見て熱狂しているのはぶりっ子だった聖子ちゃんを好きだった世代なんですから、ドラマの人気に乗っかるべきです。コンサートのMCで『次の曲はあまちゃんのように、私が聖子ちゃんカットにしていた頃の曲です』ぐらい言えば、『さすが聖子』となるのに‥‥」
続けて、聖子の将来をこう案じるのだ。
「これまでスキャンダルのたびに、それを糧にのし上がってきたセルフプロデュース力にたける聖子とは思えません。まさに、『上手の聖子の手から水が漏る』とはこのことです。本当に、DVDからこのシーンが消されていたなら、聖子の評判は失墜してしまうでしょうね」
AKB48全盛の現在こそ「元祖ぶりっ子」が降臨すれば、聖子ブーム再来となるはずだ。ここはぜひとも、「あまちゃん」のために聖子には度量広く目をつむってもらって‥‥。でないと、ファンたちが太巻に代わって、聖子を“奈落”に落としてしまうかもしれない。