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闘莉王「ザックが日本代表に招集しない“本当の理由”」

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「なぜ闘莉王はザックJAPANに呼ばれないの?」──サッカーファンの中でくすぶり続ける、闘将・田中マルクス闘莉王(32)の待望論。東欧遠征でまさかの2連敗を喫し、この素朴な疑問が再燃してきた。

 今年6月、世界最速で14年ブラジルW杯の切符を手にしたアジア王者(9月現在、FIFAランク42位)のザックJAPAN。

 だが、直後のコンフェデ杯で強豪国のブラジル、イタリア、メキシコに9点も奪われて完敗。今回の東欧遠征では自慢の攻撃陣も機能せず、無得点に終わった。スポーツ紙記者が話す。

「コンフェデ杯は守備陣が崩壊したものの、イタリア戦で本田圭佑(27)と香川真司(24)の両看板が得点し、これまでにない攻撃的な日本代表をアピールしたものでした。しかし、今回の遠征では格下のベラルーシ(80位)に完封負けですからね。すでに一部では、ザックの采配に疑問を抱き解任論すらあがっている」

 前回の南アフリカW杯でベスト16に躍進し、世界にその名をとどろかせた“蒼きサムライ軍団”。その最終ラインを統率していたのが闘莉王だっただけに、待望論が出るのも無理はない。サッカーライターが話す。

「世界水準の空中戦は、今も魅力です。04年から9年連続でJリーグのベストイレブンに輝く実績を残していますからね。W杯4回出場のGK楢崎正剛が『代表に招集されるべきレベル』と言えば、元日本代表の武田修宏も『闘莉王で守備再建』を提唱しています」

 だが、ザッケローニ監督は依然として闘莉王招集の気配すら見せない。それには大きな理由があるというのだ。

「実は、ザックは過去に闘莉王の招集について、『劇薬は、2つはいらない』と答えているんです。間違いなく、闘莉王と本田のことです。過去のW杯の日本代表を見ても、三浦知良と中田英寿、中村俊輔と本田は共存できなかった。ポジションこそ2組とは違うが、チームへの影響力を考えると火種になりかねない。ただでさえ、守備陣に負担のかかる戦術でありながら、ザックが『攻撃陣の守備の負担を減らしたい』と話した時、闘莉王の再招集は消えたと確信しました」(サッカージャーナリスト)

 その気性の激しさはW杯南アフリカ大会直前の強化試合で、コートジボワール代表のドログバの右腕をフライング・ニーアタックで骨折させたことでも証明済み。

「最近は『大人になった』と言われるけど、とんでもない。相変わらずJリーグの試合ではチームメイトに罵声を浴びせていますよ。今の代表に入れば、コンビを組む今野泰幸(30)や吉田麻也(25)はもとより、前線の香川や本田にも激しく詰め寄ることはザックならずとも容易に想像がつくことです」(専門誌記者)

 また、不動のセンターバックを務める今野と吉田のコンビに対する監督の信頼が厚いだけに分が悪い。

「W杯ベスト16に導いた岡田武史監督とザックの戦略の大きな違いは、その守備体系です。デイフェンスラインを低く設定してカウンター狙いの岡田監督に対し、ザックはラインを高く保ち、みずから相手を崩していく。そのため、ザックは今野に『ラインを高く保てないなら、お前を使う意味はないぞ』と話してます。DFラインが高ければ、後ろに大きなスペースが広がるだけに、相手のカウンターに対する読みや瞬発力、スピードが問われる。そのため、スピードに欠ける闘莉王は、現段階のザック構想から外れている」(前出・記者)

 このままザックJAPANは、闘莉王を起用することなく沈没してしまうのだろうか。

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