11月8日に迫った米・大統領選の投票日を前に、過去の女性蔑視発言がスクープされ、窮地に立たされた共和党候補のドナルド・トランプ氏(70)。まさかの“逆転の一手”を全公開する!
決戦目前で問題となったトランプ氏の発言は、05年にテレビ番組に出演した時のもの。カメラが回っていることを知らなかったトランプ氏と番組司会者の猥談が、ワシントン・ポスト紙のインターネット記事に、音声付きの動画として10月8日に公開されたのだ。
「美人を見るとすぐに魅了されるんだ。すぐにキスしてしまう」
「スターなら、何でもやらせてくれる。女性器をつかむんだ」
このセクハラ発言を共和党内部からも強く批判され、トランプ氏はすぐさま謝罪した。だが、そのあとに行われたヒラリー・クリントン民主党候補(69)との2度のテレビ討論会でも、劣勢を跳ね返すほどの活躍は見られなかった。
これと前後して、トランプ氏の過去18年間に及ぶ、所得税未払い問題も表面化。10月23日に発表された米ABCニュースの最新世論調査では、ヒラリー氏の50%に対し38%と、支持率で12ポイントのリードを許してしまう。
ところが、この圧倒的に不利な状況からでも、“トランプ大逆転のシナリオ”は存在するという。国際情勢に詳しいジャーナリストの山田敏弘氏によれば、その根拠はいくつかあるそうだ。
「まずは、ヒラリー氏が抱える健康問題です。9月11日にニューヨークで行われた同時多発テロ追悼式典でも、席上で体調を崩して途中退席していて、健康面を不安視する向きは多い。公の場で見せる挙動から『彼女はパーキンソン病を患っているのではないか』という噂すらあります」
「世界で最もタフな仕事」と言われるアメリカ大統領。4年の任期を全うできないのでは? と、有権者から疑いの目を向けられている。
続く逆転の根拠は、内部告発サイト「ウィキリークス」による、“ヒラリー陣営のメール公表”問題だ。ハッキングした党のメールから、ヒラリー氏の夫であるビル・クリントン元大統領(70)が、演説で最大300万ドルもの謝礼金を得たといった内容を続けざまに公開している。
「ウィキリークスは、『流出した全てのメールを投票日までに公開する』とし、創始者でジャーナリストのジュリアン・アサンジ(45)は、そこに爆弾があるかのように語っています。ヒラリー氏に大ダメージを与える情報が、投票直前で公開されるかもしれません」(前出・山田氏)
これまで大統領選の結果を的中させてきた人物も、「トランプ勝利」を予想しているという。
「ニューヨーク州立大学ストーニーブルック校で教鞭を執る、ヘルムート・ノーポス政治学教授です。1996年以後、全ての勝者を当てていることで知られています」(前出・山田氏)
ノーポス氏は、
「トランプが87%勝つ」
と断言している。予備選挙の得票率などから両者の勝利確率を導き出しており、占いの類いではない。
世論調査では水をあけられているものの、潜在的な“トランプ支持者”は少なくない、というのだ。
「例えば、(支持者に)ヒスパニック系の友人がいれば、移民排除を公言するトランプ支持を公にはしづらい。トランプ陣営も、そうした層の投票を期待しているフシがあります。世論調査は、結局のところ単なる『人気投票』で、データ等を精査して出した予測ではありません。事前の世論調査では、EU残留派が多かったイギリスの国民投票のように、ひっくり返る可能性は否定できないと思います」(前出・山田氏)
そこで、“国際政治学者”として鳴らした、舛添要一前東京都知事にも、大統領選の展望について取材を申し込んだ。しかし、舛添事務所担当者は、
「法的手続きが終わっていないので、コメントや取材は受けていない状況です」
と答えるのみであった。法的手続きの内容は答えていただけなかったが‥‥日米を代表する“艶福家”2人にとって、正念場はここからのようだ。