スポーツ

2012プロ野球 A級戦犯、広島・堂林、オリックス・後藤

 負け試合での三振と併殺、そして4タコ‥‥。その記録は、チームとファンをガッカリさせた回数でもある。本誌集計によるワースト打者はこの男たちだ!

 まずはチームが負けた試合に喫した三振数を見てみよう。今シーズン、両リーグ最多、断トツの150三振を記録したのは、広島の堂林。負け試合でも91個の三振を重ね、2位のペーニャに27個もの差をつけている。

「将来に向けて育てようと我慢して使い続けたわけですが、堂林に固執しすぎたばかりに、広島はBクラスに終わってしまった。堂林はチャンスでの三振も多すぎましたからね。これだけ三振をするなら、打率3割、もしくはホームランを30本打たないといけない。育成の名目がなければ、とっくにレギュラーから外されていますよ」(江本氏)

 将来性に期待しつつ、伊原氏も堂林に厳しい目を向けている。

「来季も同じ成績であれば間違いなくレギュラーを剥奪されます。チャンスで打てなかっただけでなく、29個のエラーでチームに迷惑をかけましたからね。このオフの間、どれだけ飛躍できるかにかかっているのではないでしょうか」

 優勝した日本ハムから、陽岱鋼(ようだいかん)がランクインという、意外な結果も出ている。この点について、広澤氏に解説してもらおう。

「日本ハムは勝ち試合が多かった。その中で陽がランクインしているということは、陽が打てない試合は負けが多かったということ。逆に言えば、陽が打てばチームは勝つ。確かに三振は多かったけど、チームへの貢献度は高かったと見るべきです」

 続いて負け試合の併殺数だが、両リーグトップの併殺数を記録しているDeNA・ラミレスの名前がない。つまり、勝ち試合での併殺が多いということになる。ラミレスの併殺は、チームに悪影響を与えていないようだ。

 併殺の多い阪神・新井貴浩もランクインしていない。新井の場合、勝ち試合、引き分けの試合でもまんべんなくゲッツーを食らっている(笑)。負け試合限定でのランク入りは免れた格好だ。

 ランキングを見てみると、各チームのレギュラーが名を連ねている。試合に出る機会が多い分、不名誉な記録を残すリスクも高まるということか。

「名前の出ている選手全てに言えることですが、みんな足が遅いですよね(苦笑)」(広澤氏)

 中には、かつて俊足として鳴らした選手もいる。鈍足となってしまったのは、年齢的な衰えといって差し支えないだろう。

 チームに迷惑をかけるという意味では、4タコの数も見過ごすことはできない。最多はオリックス・後藤の32回。2タコ、3タコを含めれば、ノーヒットの試合はかなりの数に上る。

「後藤の特徴は早打ちなのですが、調子の悪い時は厳しいボールにもあっさりと手を出してしまう。これでは4タコが多くなるのも当然です。これだけ4タコを記録しても使われるのは、代わりとなる選手がいないということ。オリックスの台所事情の厳しさを反映していると思います」(伊原氏)

 ランクインしたのは、やはりレギュラー選手ばかり。このような数字を残してもレギュラーを外されなかったのは、それなりの理由があるようだ。広澤氏はこう解説する。

「代打を送られている選手と違って、ここでランクインしている選手はチームからの信頼がある。4タコが多くなったのは、それだけ信頼されて送り出された証しでもあります。そして、以前は打てていたバッターでもある。実績のある選手ばかりなので、簡単に見切ることはできないですよ」

 4タコが多くとも、中田のように優勝に貢献した選手もいる。不名誉な記録を劇的な一打で払拭できるのも、プロ野球の魅力と言えるだろう。

カテゴリー: スポーツ   タグ: ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    デキる既婚者は使ってる「Cuddle(カドル)-既婚者専用マッチングアプリ」で異性の相談相手をつくるワザ

    Sponsored

    30〜40代、既婚。会社でも肩書が付き、責任のある仕事を担うようになった。周囲からは「落ち着いた」なんて言われる年頃だが、順調に見える既婚者ほど、仕事のプレッシャーや人間関係のストレスを感じながら、発散の場がないまま毎日を過ごしてはいないだ…

    カテゴリー: 特集|タグ: , |

    これから人気急上昇する旅行先は「カンボジア・シェムリアップ」コスパ抜群の現地事情

    2025年の旅行者の動向を予測した「トラベルトレンドレポート2025」を、世界の航空券やホテルなどを比較検索するスカイスキャナージャパン(東京都港区)が発表した。同社が保有する膨大な検索データと、日本人1000人を含む世界2万人を対象にした…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , |

    コレクター急増で価格高騰「セ・パ12球団プロ野球トミカ」は「つば九郎」が希少だった

    大谷翔平が「40-40」の偉業を達成してから、しばらくが経ちました。メジャーリーグで1シーズン中に40本塁打、40盗塁を達成したのは史上5人目の快挙とのこと、特に野球に詳しくない私のような人間でも、凄いことだというのはわかります。ところで、…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , |

注目キーワード

人気記事

1
「反大谷翔平」の上原浩治に「直球質問」をぶつけたら返ってきた「絵文字」が…
2
段ボール箱に「Ohtani」…メジャーリーグMVP発表前に「疑惑の写真」流出の「ダメだ、こりゃ!」
3
長与千種がカミングアウト「恋愛禁止」を破ったクラッシュ・ギャルズ時代「夜のリング外試合」の相手
4
沖縄・那覇「夜の観光産業」に「深刻異変」せんべろ居酒屋に駆逐されたホステスの嘆き
5
日本と同じ「ずんぐり体型」アルプス山脈地帯に潜む「ヨーロッパ版ツチノコ」は猛毒を吐く