紳助は新人アイドルを常にチェックし、みずからの番組にキャスティングすることもあった。
紳助が引退する少し前の「クイズ!ヘキサゴンⅡ」。これから売り出そうというアイドルタレントがゲストとして呼ばれた際のこと。
「このアイドルはトークのレッスンを受けるなど、しゃべりの技術を磨いていたんです。ところが、紳助という大物芸人の番組に出演する緊張感もあってか、その成果を何も発揮できないまま終わってしまい、意気消沈」(番組関係者)
というのも、何やら紳助の様子が変だったのだという。関係者が続ける。
「どうやらそのアイドルが、自分の母親が紳助と同世代などと発言したとたんに、紳助が引いてしまったらしいんです。そりゃ、紳助には下心がありましたが、このひと言で萎えたんですね」
勝手に下心を抱き、張り切る新人のトークを潰すとは、迷惑な話である。
だが、そんな紳助に敢然と立ち向かうツワモノもいる。ある時、紳助が自分の番組に、お気に入りの女性タレントだったマリエ(24)を呼ぼうとした。お笑い番組関係者が明かす。
「仕事をやるからとチラつかせることで、ついでに口説こうとしたんですが、マリエはなびかなかった。何しろ大資産家令嬢ゆえ、金や仕事欲しさに相手に従うという気持ちがないからです。ダメ出しを食らった紳助は、手を引くしかなかったといいます」
ヘキサゴンファミリーの一員である里田まい(27)とスザンヌ(25)は、タッグを組んで「防衛策」を講じていた。構成作家が言う。
「2人は周囲の関係者から、紳助が気に入った女性タレントを口説き落とし、深い関係に持ち込むことを聞かされていました。そこで、紳助に口説かれないため、先手を打って、わざと恋の相談を持ちかけていたんですよ。『今、こんな彼氏がいて‥‥』と、悩み事を打ち明けるんです」
里田の交際相手は楽天・田中将大(23)。スザンヌはソフトバンクの斉藤和巳リハビリ担当コーチ(33)と熱愛中だ。構成作家が続ける。
「そんな恋愛相談にアドバイスをしたあとでは、紳助といえど、なかなか“踏み込む”ことはできない。この方法が有効であることに2人は気がつき、何とか難を逃れたんです」
おバカタレントも実は賢かったのである。
一時は大ブレイクしたエド・はるみ(年齢不詳)。ところが、しばらくするとテレビではあまり見かけなくなった。芸人としての限界なのか、それとも‥‥。
「背景には、紳助との衝突があったんです」
と話すのは、日本テレビ関係者だ。
「エドは08年、日テレの『24時間テレビ』でマラソンを完走した。通常、マラソン出演者は日テレがその後1年間、『面倒を見る』ことになっている。ところがエドは、1年を待たずしてハシゴを外された。紳助の番組で、何か意見するような発言をしたとかで、紳助は『あんなヤツ、使わんでもええ』と、干すように命じたんです。被害を受けたエドは頭に来ていますよ」
憤懣、やる方なし─。
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