事件

迷走巨人 清武クーデターの波紋(5)「掟破りの禁じ手」への報復

 こうした不穏な動きは、読売サイドも察知。すぐさま対抗策に打って出た。それが、清武氏のインタビュー2日後に朝日新聞に掲載された、渡邉会長のインタビュー記事である。もちろん、清武批判のオンパレードだった。スポーツ紙デスクが明かす。
「あれは渡邉会長がみずから朝日に売り込んだというか、持ちかけたインタビューだと聞きました。清武氏を抱え込もうとしている朝日に対する牽制、揺さぶりです」
 一説には、「インタビューをさせるから、清武獲得はやめるように」という趣旨のことを朝日にやんわりと要求した、とも言われるが‥‥。
 いずれにしても、顧問就任に横ヤリを入れる、異例のライバル紙登場だったのだ。
 そして、実は朝日が清武氏の引き抜き交渉を画策するのは、読売への「報復措置」でもある、との指摘も。
 きっかけとなったのは、今年6月28日、朝日の系列新聞社である日刊スポーツの定時株主総会だった。ここで突然、緊急動議が提出され、三浦基裕社長(当時)が解任されたのだ。そしてクーデターを起こした創業一族の川田員之会長が、社長を兼任することになる。読売グループ関係者が言う。
「読売新聞系のスポーツ報知が、解任された三浦社長を顧問として迎え入れたのです。掟破り、禁じ手であり、過去にこんなことはなかったでしょう。三浦氏は日刊スポーツの、例えば販売ルートや発行部数、取材ノウハウ、野球評論家のギャラなどのデータを持ち出し、報知に提供したのではないかと言われています」
「報知=読売」が犯したタブーに、朝日が「目には目を」と対抗したのが、「清武顧問」交渉だったというのだ。「清武VSナベツネ」の醜悪な対立は、まさに「朝日VS読売」の代理戦争の様相を呈しているのである。
 渡邉会長は、清武氏を相手に訴訟を起こすことを明言し、清武氏も徹底抗戦の構えを見せている。泥沼の抗争は、ライバル新聞同士のプライドを賭けた戦いでもあるのだ。

カテゴリー: 事件   タグ:   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    デキる既婚者は使ってる「Cuddle(カドル)-既婚者専用マッチングアプリ」で異性の相談相手をつくるワザ

    Sponsored

    30〜40代、既婚。会社でも肩書が付き、責任のある仕事を担うようになった。周囲からは「落ち着いた」なんて言われる年頃だが、順調に見える既婚者ほど、仕事のプレッシャーや人間関係のストレスを感じながら、発散の場がないまま毎日を過ごしてはいないだ…

    カテゴリー: 特集|タグ: , |

    自分だけの特別な1枚が撮れる都電荒川線の「マニアしか知らない」撮影ポイント

    「東京さくらトラム」の愛称で親しまれる都電荒川線はレトロな雰囲気を持ち、映えると評判の被写体だ。沿線にバラが咲く荒川遊園地前停留所や三ノ輪橋、町屋駅前は人気の撮影スポット。バラと車両をからめて撮るのが定番だ。他にも撮影地点は多いが、その中で…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , |

    テレビ業界人が必ず見ているテレビ番組「次のブレイクタレント」「誰が最も面白いか」がわかる

    「業界視聴率」という言葉を、一度は聞いたことがあるはずだ。その名の通り、テレビ業界関係者が多く見ている割合を差すのだが、具体的なパーセンテージなどが算出されているわけではない。いずれにしても、どれだけ業界人が注目して見ているかを示す言葉だ。…

    カテゴリー: 芸能|タグ: , , |

注目キーワード

人気記事

1
【退団決定的】一流選手のビシエドをダメにした中日・立浪和義監督「野村克也の名言と真逆」な押し付け
2
板野友美とヤクルト・高橋奎二「夏休み家族旅行」動画に怒りと失笑「この時期の休みは不名誉なこと」
3
落合博満が「投高打低問題」を論じたら中日打者の「技術不足」が明らかになった
4
楽天・田中将大「見切り発車で1軍昇格プラン」が進行する「契約問題」と「FA移籍工作」
5
あの人たちとプレーしたい!ガンバ大阪に移籍したら「誰もいなくて弱かった」悲劇のサッカー選手