井上真央主演のNHK大河ドラマ「花燃ゆ」が9月6日放送の「高杉晋作の遺言」から明治編に突入する。これに伴い18話まで脚本を担当していた大島里美氏、宮村優子氏、金子ありさ氏の3人体制から脚本家は小松江里子氏が務めることになった。
実は「花燃ゆ」には原作がなく、スタート時は大島、宮村の両脚本家が1話づつ交互に担当していた。これは大河史上初の試みだった。
しかし、初回こそ16.7%とまずまずの船出だったが回を追うごとに数字は低迷し、とうとう15話は9.8%と1ケタ台にまで落ち込んだ。このテコ入れのため映画「電車男」や「ヘルタースケルター」で知られる金子氏が加わり、28話「泣かない女」から大奥編が始まることで“視聴率回復”が期待されたが、11%をわずかに上下するに留まった。
これに対し芸能ジャーナリストは「問題は脚本にある」と話す。
「『花燃ゆ』は当初から“誰が主役なのかわからない”との意見が多かった。幕末から明治にかけて活躍した高杉晋作や桂小五郎などが登場しますが、肝心の主人公・久坂文は吉田松陰の妹というだけ。実際には素晴らしい影働きをしたんだろうけど、いま一つ伝わってこない。つまり、脚本に描き切れていない。中心がブレているんだと思います」
スタート時は井上の代表作と言える「花より男子」に掛けて「『花男』の大河版」と期待されていたのだが‥‥。井上にとって初の大河主役だった作品だけに残念でならない。