ミッツ・マングローブが自らの「学習障害」をカミングアウトした。これは週刊誌の取材で明らかにしたもので、ミュージカルの台本を読んでセリフを覚えるのに苦労しているという。その学習障害について医療業界誌の記者が解説する。
「ミッツさんのケースは難読症や識字障害と訳される“ディスレクシア”ではないでしょうか。これは知的能力には問題がないのに、文字の読み書きに困難を抱えるものです。アメリカでは1割以上の人が症状を抱えていると言われ、トム・クルーズやキアヌ・リーブスも自らのディスレクシアを公表しています」
そのミッツは慶應義塾大学を卒業しており、頭の良し悪しとは関係のない症状なのは明らか。同症状では会話を理解する能力には問題がなく、トム・クルーズもセリフを人に読んでもらって録音し、それを聞いて覚えるのだという。ここでアイドル誌のライターがこんな話を教えてくれた。
「アイドルのなかにはボキャブラリーが少ないなと感じさせる子もいます。しかしその同じ子が、何十曲もの持ち歌を振付ごと覚えているのが不思議だったんです。でも歌やダンスを覚えることには何の問題もなく、本などの文章を読むことだけが苦手なのだとしたら、納得がいきますね」
他人の症状を勝手にあれこれ詮索するのは失礼というものだが、見方を変えると、ミッツのようにディスレクシアを抱えている芸能人は少なくなさそうだ。そんなミッツたちの活躍こそが、同症状への誤解を解く格好のモデルケースになるのかもしれない。
(白根麻子)