7月末のオールスターゲーム後の後半戦で、ヤクルトと巨人相手に2カード続けて勝ち越した阪神。矢野燿大監督は、今季の成績がAクラスかBクラスかで「来季の仕事」が大きく変わると言われている。まだまだ予断は許さないが、監督にとってはまずは上々の後半戦の出だしといったところだった。
そして、そんな監督同様、今季の成績によって仕事の変化が訪れそうなのが、懐刀の井上一樹ヘッドコーチだ。
井上ヘッドは現役、1軍コーチ、2軍監督と中日一筋だったが2019年オフ、若手時代の兄貴分だった矢野監督に呼ばれて阪神の1軍打撃コーチに入閣。昨年からはヘッドコーチに昇格して指導にあたっていた。
「高卒のたたき上げでのし上がった人なので、基本的には精神論を唱えます。一方で明るく立ち振る舞うことに長けているので、現場の雰囲気は良くなったともっぱらです」(球団OB)
そんな井上ヘッドには矢野監督ともう1人、頭が上がらない球界OBがいる。中日の立浪和義監督だ。
「解説者時代は『立浪のかばん持ち』と周りに揶揄されるほど仲が良かった。立浪政権がもう少し早ければ間違いなく入閣したでしょうね。立浪監督も『一樹を早く入れたい』といまだに熱望しており、早ければ今オフにも阪神を退団、中日に『横滑り』する可能性がある。今シーズン当初は下位に低迷し『一樹をすぐに呼ぶのは厳しい』と周りは見ていましたが、Aクラスで終われば、阪神の選手データをそのまま持って電撃入閣もあり得る」(中日関係者)
矢野監督同様、井上ヘッドにとっても「Aクラス」の看板は大きいようだ。