エステで美容に取り入れられたりもし、脚光を浴びているのが、あのこんにゃく。寒暖差の激しい季節の体調管理にも効果抜群と言う。日本こんにゃく協会がこんにゃくを推奨する理由として挙げていることとしては、こんにゃくには食物繊維のグルコマンナンが豊富。整腸作用、便秘解消だけでなく、肥満や生活習慣病の予防・改善などメタボリックシンドロームに役立つことが明らかになっている。さらに、こんにゃくには、卵並みのカルシウムも含まれている…などがある。
しかしこんにゃくのスゴさはこれだけではなかった。千葉大学医学部や朝日カルチャーセンターの講師を務めている薬剤師で、鍼灸師の平地治美さんはこんにゃくのこんな使い方を勧める。それが「こんにゃく湿布」だ。
「自然療法の第一人者として知られる東城百合子先生が発案された方法で、身体を温めることと、体内の老廃物を出すことの両方ができる優れたセルフケアです」
やり方は簡単。こんにゃくを鍋で温め、タオルにくるんで身体に当てるだけなのだ。胃腸病や風邪・熱・慢性病・ガン・高血圧・腎臓病・肝臓病・糖尿病・結核、その他疲労などに良いというから何にでも効果が期待できるということだ。簡単だが、作り方、やり方を平地さんに説明してもらう。
【1】こんにゃく2枚を10分ほど茹でる。
【2】こんにゃくをタオルにくるむ。
【3】肝臓と丹田の位置にタオルを敷いた上にこんにゃくを乗せる。脾臓の位置(わき腹)には、濡らした冷たいタオルを置く。
【4】肝臓と丹田の熱いこんにゃく湿布は30分
脾臓の冷たいタオルは10分で取る。
【5】次に背中を同じように行う。
こんにゃくを体に当てるだけなのだが、別名を砂払と言われるように身体の毒素を出すのに昔から使われてきたのだ。東城百合子さんによれば、ガン患者の手当てに使ったこんにゃくは翌日には溶けて縮んでしまったり、腐敗臭がしたりすることもあるという。こんにゃくは体内の老廃物を吸収するのだ。だから“治療”に使ったこんにゃくは食べてはいけない。ただし、水につけておけば、縮んで硬くなってしまうまで再利用できるという。
「こんにゃくを体に当てるだけだが、毒素が吸いとられるからか、疲れてだるくなることがある。でもその後、すっきりして体が軽くなる」(平地さん)
試してみる価値ありとみた。
(谷川渓)