社会
Posted on 2021年08月23日 05:55

医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<水虫>「かゆい」だけではない足切断の悪夢も…

2021年08月23日 05:55

 夏になり、水虫に悩まされる人は少なくない。カビの一種である「白癬菌」が皮膚に感染して繁殖するからだ。スポーツジムや温泉など、裸足で不特定多数の人が歩く場所でうつされる場合が多いのもそのためだ。水虫は足に発症すると思われがちだが、手や頭、爪など体のあちこちで感染し、皮膚に赤みや水疱ができたり、カサカサしたりと症状も様々だ。決して「水虫=かゆい」だけではないのだ。

 これは白癬菌の種類によるもので、菌により症状が異なるためだという。

 例えば「爪水虫」は、爪が厚く白く、もろくなっていく。高齢者が感染すると歩きにくくなり、転倒事故につながる危険もある。

 気づきにくいのは、かかとの角質が厚くなり、ポロポロむけるタイプの水虫だ。かゆみがないだけに、単なる角質だと思っている人は多いので、注意が必要だ。

 糖尿病を患っている人の場合は、もともと免疫力が低下しているために、水虫を発症すると「糖尿病足病変」感染症を起こし、潰瘍や壊疽が起こるリスクが高まる。最悪の場合、足を切断するようなことにもなりかねない危険性もある。

「水虫」で最も重要なのは、予防と早期治療にある。家族に水虫の人がいる場合は、周囲に感染させないために、すぐに治療してもらう必要がある。お風呂のマットやスリッパなどの共有物は避けることも重要だ。ペットを飼っている人は、犬や猫の毛に寄生する白癬菌もいるため、より注意をしたほうがいいだろう。

 ポイントは皮膚の状態。ポロポロむけていたら医師の診断を受けたほうがいい。水虫と診断されると抗真菌剤という塗り薬を塗ることになるが、爪水虫は内服薬を3~6カ月服用するのが一般的だ。最近では効果が高い塗り薬が出てきている。

 自己判断でやめずに、根気強く治療することが重要だ。

田幸和歌子(たこう・わかこ):医療ライター、1973年、長野県生まれ。出版社、広告制作会社を経てフリーに。夕刊フジなどで健康・医療関係の取材・執筆を行うほか、エンタメ系記事の執筆も多数。主な著書に「大切なことはみんな朝ドラが教えてくれた」(太田出版)など。

全文を読む
カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    エンタメ
    2026年03月08日 08:00

    最近のカルチャーシーンにドーンと鎮座するものに「昭和レトロ」がある。とりわけ主婦層の間では昭和歌謡や復刻家電、駄菓子風スイーツなどがSNSで大きな話題となり、「推し活」の一環としてグッズを集める動きが拡大している。しかし同じ「昭和回帰」でも...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    社会
    2026年03月09日 06:45

    例年よりも早い桜の便りが届いている、2026年の初春。東京では上野恩賜公園や代々木公園といった有名花見スポットは、記録的な円安で押し寄せたインバウンド客と、宴会制限が完全に撤廃された解放感に浸る日本人で、まさに足の踏み場もないカオス状態が予...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    社会
    2026年03月11日 06:45

    スマホの通知に追われる日常から、少し距離を置く。そんな「デジタルデトックス」では、若者が編み物や日記、フィルムカメラといったアナログ趣味にハマるケースが報告されているが、この流れは中年層にもじわじわと波及している。その背景にあるのは、仕事で...

    記事全文を読む→
    注目キーワード

    人気記事

    1. 1
    2. 2
    3. 3
    4. 4
    5. 5
    6. 6
    7. 7
    8. 8
    9. 9
    10. 10
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2026/3/10発売
    ■550円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク