厚生労働省の調査によると、わが国の花粉症の患者数は、人口の約20%にものぼる。今や国民病とも言える病の治療は対症療法が主流で完治は困難だ。そこに80%の患者に効果がある画期的な治療法が現れた。
先日、ヤンキース田中将大投手の妻・里田まいが、自身のブログに花粉症奮闘記を綴っていた。花粉防止眼鏡、花粉ブロック、鼻うがいなどで、日々花粉症と闘っているという。しかし完治への道は遠そうだ。漢方メーカーの管理薬剤師・山田徳子さんが言う。
「花粉症はさまざまな症状が出ます。治療はその症状の緩和をする対処療法が主流なので完治は難しいんです。注射で治療する方法や漢方で完治する例はありますが、時間がかかります」
そんな中、簡単な方法で劇的に症状が改善される治療法があるという。それが舌下免疫療法だ。
日本医科大学の大久保公裕教授の著書「花粉症のための舌下免疫療法」によれば、〈アレルギーの原因物質(アレルゲン)を含むエキスを舌の下に投与し、体内に吸収させる方法〉で、実際は舌下に置いたパンくずの上にスギ花粉を含むエキスを滴下するというだけのものだ。「治療を受けた患者の7~8割は症状が軽くなる」(大久保教授)という。
ただしこの療法、保険がきかないため、以前は5万~10万円ほどの費用がかかった。それが今年1月に舌下治療薬「シダトレン」が厚労省に認可され4月に保険適用、6月以降、医師の診断のもと、処方薬として販売が始まる。
今年やっておけば来年からは花粉症の悩みから解放されるかも!