最近、話題になっている糖質制限ダイエットは有効か無効か。5年以上続けると、死亡率が高まるという報道もあったばかりだ。
糖質制限ダイエットは、炭水化物を抜くことで炭水化物に含まれる糖質を抜き、「食後高血糖」を防ぐことで、体重の増加を抑えるダイエット法だ。
しかし、糖質は人間の健康を維持していくうえで必要な3大栄養素(タンパク質、脂肪、炭水化物)の1つをカットするダイエットだけに、長期間続けると悪影響が出てくるという。
「減らした糖質のカロリーは脂質とタンパク質を増やして補うことが必要です。それをやらないと目がかすんだりすることがある。ダイエットしている人も、ある程度の効果が出てきたら少しずつバランスよく栄養をとる食事メニューに戻すべきです」(医師)
シニア年代になると気になってくるテーマがガン検診には行くべきか行かざるべきか。10年間ガン検診を受けていると、4人に1人は誤診を経験するという統計もあるというが、
「それでも行くべきです。というのも、早期発見によって救える命を拾うことができるからです。実際、胃ガンは長らくガン死のトップでしたが、肺ガンに次ぐ2位になったのは、ガン検診が普及したおかげです」(松井氏)
サプリメントはとるべきか、とらないほうがいいのか。欧米には「栄養のバランスの取れた食事をする人はガン予防のためのサプリメントは必要ない」という考え方がある。
「私はバランスの取れた食事を心がけ、1日30品目の食材をとるようにしている。しかし、サプリメントでうつ病を予防する働きのあるDHAやEPAを摂取することもできる。今の時代、用途に応じたサプリメントをとるのはいいことだと思います」(松井氏)
加齢臭は防ぐことができるのか、根治は難しいのか。
世田谷井上病院の井上毅一理事長が言う。
「食べる物で防ぐことができます。肉を食べず、ベジタリアンで通せば加齢臭を発しないが、それでは元気が出ない。加齢臭とは老化によるニオイです。鼻の脇に皮脂がたまったり、頭皮、歯肉、もう全身から噴き出てきます。ニオイを消そうとしてポマードをつけたりすると、よけい嫌がられる。対策は、小まめに洋服を取り替え、入浴した際、きれいに洗う。歯医者にも行って歯垢を取ってもらう。そうした努力の数々が加齢臭防止につながります」
腎機能も低下し、自分では気づかなくても尿が臭うことがあるので、下着は毎日取り替えること。意外に気づかないのは陰嚢。昔は越中ふんどしをつけ風通しがよかったが、ブリーフでは風通しが悪い。入浴の際は丹念に洗うことだ。
最後にED薬は飲むべきか、飲まなくてよいのか。
そもそも勃起は副交感神経が興奮し神経が一酸化窒素を放出。平滑筋細胞に入って平滑筋を弛緩させ、血液が陰茎海綿体に流れ込むことで起こるが、この血管内皮機能の低下がEDの原因で、それを改善するのが、ED薬だ。松井氏は「お金に余裕のある人は飲んでもいい」と言う。その理由についてこう話す。
「ED薬には血管のアンチエイジング効果があり、EDが最初のサインである動脈硬化の予防にもなる。とはいえ高価な薬であることも事実で、食事のバランスなど日常の生活に気をつければEDは予防できる。ですから、お金に余裕のある人は動脈硬化の予防、血管を若返らせる意味で使用すればいいと思います」
ただし、心臓に持病があり、ニトログリセリンを服用している人はくれぐれも併用しないこと。せっかく血管が若返っても、命を落としかねないのである。