毎年春に行われる山崎製パンの「ヤマザキ春のパンまつり」。それが今になって、秘かな話題になっているというが、いったいなぜなのか。フードアナリストが言う。
「漫画家のすやすや子がつい最近、電子書籍の中で、春のパンまつりでもらったお皿がとても強くて割れず、めちゃくちゃ優秀だと紹介したのです。しかもシンプルで可愛いので、これに共感する人が続出しているのです。実際に、すごくオシャレで使い勝手抜群、落としてもなかなか割れません。それと同時に出てきたのが『パンまつりでお皿をもらう家の特徴』です。実は数年前から毎年恒例のように、これが記事化されている。その特徴が面白いので、SNSで話題になるのです」
例を挙げれば「カレーを週一で食べる」「苔の生えた緑の水槽がある」「シャービックを食べる」「食品入れのタッパーがたくさんある」「シャンプーはメリット製」「1円でも安いスーパーに行くが、自転車で行ける範囲で行くお母さんがいる」などなど。この他にも「ヤクルトレディと仲良しな家庭」「家族みんなお正月番組で好きなのは、欽ちゃんの仮装大賞」など、ニッチなものもある。
「結局は、昭和な家庭を指しているわけですが…」(前出・フードアナリスト)
パンまつりが始まったのは1981年。当時は対象商品が「食パン」だけだったため「春の食パンまつり」だったという。現在の「春のパンまつり」の名称が登場するのは1984年から。
「山崎製パンの対象商品を買って点数シールを集めると、白いお皿をもらえるのですが、食パンはだいたい2点、菓子パンなどは1点が多いので、菓子パンでは割高になる。食パンをひたすら食べると、点数が早く集まります」(前出・フードアナリスト)
夏や秋にもキャンペーンはあるが、お皿がもらえるのは春のみ。そのお皿の丈夫さや使い勝手の良さは、口コミで人気が出ているという。