社会

医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<過活動膀胱>脳の神経トラブルで膀胱が勝手に収縮!

 夜中に何度も排尿で起きる――。「過活動膀胱」かもしれない。

 これは膀胱の神経が過敏になり、尿が十分に溜まっていないうちに、勝手に膀胱が収縮してしまう状態である。

 40歳くらいからおよそ8人に1人の割合で発症するといわれている。特に高齢になるほど割合は高く、70歳以上の20%以上、80歳以上の35%以上が「過活動膀胱」の症状に悩まされている。

「過活動膀胱」の原因のひとつが神経トラブルだ。これは脳や脊髄、末梢神経などの神経系の病気が原因となり引き起こされる。代表的な疾患は、脳梗塞や脳出血、パーキンソン病、脊椎疾患、糖尿病などが挙げられる。

 これ以外の原因は「前立腺肥大症」による合併症のケースだ。特に男性に多く、前立腺肥大症患者のおよそ5~7割が「過活動膀胱」で悩まされているという。

 ここでオススメの対策を紹介しよう。まずは「体重を減らすこと」だ。「過活動膀胱」のガイドラインでも、特に体重を減らすことは有効性が高いと言われている。ただし、無理のあるダイエットを行ってしまうと、体調を崩してしまう恐れがあるため、バランスのよい食事を心がけたい。

 2つ目は、「膀胱訓練」と呼ばれるトレーニングだ。排尿の間隔を少しずつ延ばしていくことで、膀胱の容量を増加させる訓練法だ。初めは、5分程度トイレに行くのを我慢するところから始め、徐々に15分、30分、60分と排尿間隔を延長していく。 最終的には2~3時間の排尿間隔が得られるようになれば目標達成である。

 排尿に関して悩みがあれば、まずは泌尿器科に相談してみよう。

田幸和歌子(たこう・わかこ):医療ライター、1973年、長野県生まれ。出版社、広告制作会社を経てフリーに。夕刊フジなどで健康・医療関係の取材・執筆を行うほか、エンタメ系記事の執筆も多数。主な著書に「大切なことはみんな朝ドラが教えてくれた」(太田出版)など。

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