毎年、残留争いに巻き込まれている湘南ベルマーレが、ついに覚醒した。
2月26日のサッカーJ1第3節で浦和レッズと対戦すると、伸び盛りの若手が躍動し、2-1で勝利。クラブ史上初の開幕3連勝で、単独首位に躍り出た。
「湘南の暴れん坊」の快挙にスタジアムが熱狂する中、神奈川県平塚市が地元の自民党・河野太郎前デジタル相もご満悦の様子だ。浦和との試合後には、250万人超えのフォロワーを持つ自身のXアカウントで、
〈会議が終わって帰宅したら、ベルマーレがレッズに圧勝し、ぶっちぎりの首位になっていた〉
〈おーい、テレ朝、なんで首位独走中のベルマーレを映さないのか〉
おそらくは「報道ステーション」(テレビ朝日系)のスポーツコーナーで報じられていないことに不満を示しながらも、連投のつぶやきからはウキウキ感がしっかりと伝わってくる。河野氏は知る人ぞ知る、熱狂的な湘南サポーターなのだ。
試合観戦に訪れるばかりか、ベルマーレ平塚時代に親会社が撤退し、最大のピンチを迎えた時にはクラブの代表取締役に大抜擢され、1999年から2年間、経営に携わったこともある。
好調の湘南のおかげで、河野氏の周囲はホッと胸を撫で下ろしているようだ。永田町関係者が明かす。
「昨年の党総裁選で惨敗すると、今後の政局を見据え、『ポスト石破』レースに向けて、苦手な『仲間づくり』に邁進。選対委員長代理として積極的に若手を育成したり、社会保障改革をテーマに勉強会を立ち上げ、2月13日に初会合を開きました。しかし出席議員はまだまだ少なく、苦戦中。不機嫌そうな表情に、周囲はヤキモキしていますが、湘南が勝っている時は上機嫌なので、このまま首位独走を期待している人は多いんです」
持ち前のハードワークに加え、コンビネーションが磨かれた湘南の快進撃はどこまで続くのか。「ブロック太郎」と呼ばれ、クセが強い河野氏のご機嫌とともに、その先行きが気になるのだ。
(風吹啓太)