昨夏から続くコメ不足と価格高騰。今までコメ生産者の苦労に対し、価格が抑えられていた側面はあるが、キャベツや白菜が1玉600円まで値上がりし、さらに主食のコメまで5キロ4000円と、前年比1000円以上の値上げとあって、財布と食卓を直撃している。
国が放出する備蓄米の申し込みは3月3日から始まっており、入札は3月10日の予定。3月下旬には備蓄米がスーパーの店頭に並ぶ予定だという。
コメの流通が安定するまでの2週間、活用したいのが「麦飯」と「こんにゃく米」だ。
白米に混ぜる「もち麦」は、国産でも5キロで2000円前後と、米価の半額。玄米の4倍の食物繊維、とりわけ水溶性の食物繊維を多く含むため、満腹感が得られるほか、血糖値の急激な上昇を抑え、血中コレステロール値の上昇も抑える効果がある。混ぜる目安は「白米2:もち麦1」の割合で、コメの消費量を抑えつつ、春の定期健康診断を前に、体調管理ができる。
コメのような形をして、白米に混ぜて炊くダイエット食品「こんにゃく米」もオススメだ。こちらは1キロ2000円と割高だが、水溶性食物繊維を摂取できるほか、米飯の糖分とカロリーを30~50%カットできる。混ぜる目安はこちらも「白米2:こんにゃく米1」だ。
麦飯といえば拘置所の主食で、堀江貴文氏は獄中の麦飯ダイエットで30キロ、中島らも氏も獄中で14キロ痩せたと、それぞれの自著で触れている。これは麦飯効果のみならず、拘置所の食事が1食1200キロカロリーに抑えられていることと、堀江氏の獄中メモ「ダイエットなう。」=現在は閉鎖中=によると「酒を飲まなくなったことが大きい」との自己分析がある。
ただ、どちらも食物アレルギーがある人はNG。便秘がひどい人は、急に食物繊維を摂りすぎると激しい腹痛や下痢をすることがあるため、少しずつ量を加えていってほしい。
(那須優子/医療ジャーナリスト)