社会

秋津壽男“どっち?”の健康学「ダイエット中に気をつけたい間食の食べ方。意外とあなどれない果物に含まれる糖分」

 ちまたにはさまざまなダイエット方法があふれています。もはや「氾濫」と言ってもいいほどですが、「消費カロリーより摂取カロリーを少なくすること」がダイエットの黄金法則。これが続けられれば自然と痩せていきますが、それでも時には「我慢できない」瞬間もあるでしょう。

 そんな時に間食をする場合、和菓子と果物のどちらにするべきでしょう。

 ダイエットで大事なのは「カロリーをとらないこと」ですが、ダイエットにもさまざまな考え方があり、例えば「炭水化物と砂糖をとらないこと」という考えは一理あります。

 この点で考えると、果物はビタミンとミネラルに加えて、果糖がすごく多い食べ物です。

 果糖はブドウ糖よりも吸収が早くて血糖が上がりやすく、また昔と比べて今の果物は異様に甘くできています。「メロンより甘いトマト」もあるとおり、野菜すら甘く作られていますが、そう考えると、果物は糖質の塊なのでダイエットには不向きです。

 和菓子にも砂糖が入っていますが、和菓子は小豆や白あん(白いんげん)に小麦粉が加わっており、「豆と粉」で作られています。

 たんぱく質は多いものの糖質は少ないので、なるべく太らずに満腹感を得る場合、果物よりも和菓子です。

 洋菓子は脂肪=クリーム系が加わるため和菓子に比べて砂糖が多く、ダイエット中に食べるならスポンジケーキ系かムース系になります。

 中でも糖質が少ないスイーツがチーズケーキ。もちろん砂糖は入っていますがベースがクリームチーズ=たんぱく質なので、他の粉ものよりは糖質は少なめです。

 和菓子なら豆を使った大福など、洋菓子ならチーズケーキ。糖質の少ないチョコレートでもいいでしょう。

 とはいえ、ダイエットを目的としている以上、どちらも食べないに越したことはありません。

 口の寂しさを紛らわせたいなら「都こんぶ」や「梅干し系のお菓子」がオススメです。

 どちらもかみ始めると味が出て、しかも糖質がほぼなく、ウマミがあるのであとを引きません。

 甘い食べ物は、食べたあとにさらに何かを食べたくなりますが、都こんぶのような塩を基本としたお菓子は、塩系の味が残ってくれます。カロリーも少なく、かむことで満足感も得られます。さらにビーフジャーキーやガム、グミも太らないお菓子です。

 逆にダイエット効果を奪うのがせんべいです。元は米でできており、炭水化物の塊です。羊羹も砂糖が多いのでオススメできません。かまなくても飲み込める水羊羹もそうですし、クッキーやビスケットも糖質が多い食べ物です。

 それでも甘いお菓子が欲しくなったら、喫茶店のコーヒーなどについてくる「小さな洋菓子」を食べてみましょう。袋に大量に入っているお菓子は、見ると食べたくなりますが、小さいクッキーがたった1個なので、それほどの摂取量になりません。ダイエット中のイライラを抑えるため、我慢せずに食べてもいいでしょう。1つだけポケットに入れておくといいかもしれません。

 せんべいのように袋にいくつも入ったお菓子を食べる時も、袋を開けたらお皿に出して、あとはしまうこと。目の前に食べ物があるとどうしても欲しくなるので、残りを片づけてから食べること。「目が欲しがる」ため、目に入れないくふうをしてください。

■プロフィール 秋津壽男(あきつ・としお) 1954年和歌山県生まれ。大阪大学工学部を卒業後、再び大学受験をして和歌山県立医科大学医学部に入学。卒業後、循環器内科に入局し、心臓カテーテル、ドップラー心エコーなどを学ぶ。その後、品川区戸越に秋津医院を開業。

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