昨年、ハリウッドで火がついた「セクシャルハラスメント告発キャンペーン」は鎮まるどころか、世界中に燃え広がり‥‥。日本でも「♯Me Too!」と被害を訴える女性があとを絶たない。番組降板に追い込まれた元NHKアナに続いてヤリ玉にあげられるのは──。テレビが報じない芸能界のハラスメントな実態を緊急調査した。
今年4月スタートの「プライムニュース イブニング」でメインキャスターを務める予定だった元NHKアナの登坂淳一(46)。1月11日にNHKを退職し、今後はフジテレビの“報道の顔”となる予定だったが、1月25日発売の「週刊文春」が、「セクハラ疑惑」を報じると事態は急転した。
「セクハラ行為があったとされるのは7年前。登坂がNHK札幌放送局に在籍していた当時、番組の打ち上げで、契約キャスターの女性の体を触ったり、しつこくキスを迫るなどしたそうです。一部スポーツ新聞も後追い取材に走り、あらためて女グセの悪さが浮き彫りになりました」(芸能記者)
報道が出た翌日の26日には、登坂は所属するホリプロを通じて「出演辞退」を発表するハメに。
「2年前、フジの報道番組を経歴詐称で降板したタレントになぞらえて、“第二のショーンK”とも言われています」(前出・芸能記者)
この降板劇を受けて、業界内では「他人事ではない」との“戦慄”が走っているというのだ。民放局ディレクターが明かす。
「このところ、女性からの“セクハラ告発”におびえる業界関係者が激増しているんですよ」
その背景にはアメリカの芸能界に端を発した「セクハラ告発運動」があるという。
「昨年10月にハリウッドの大物プロデューサーのセクハラ疑惑が報じられて以降、次々と女性被害者が名乗り出ました。いわゆる『ミートゥー(私もセクハラされた)運動』です。プロデューサーや人気俳優が、過去のボディタッチやレイプまがいの行為を女優たちに告発されたことで社会的な批判が高まり、中には活動休止に追い込まれるケースもありました」(前出・民放局ディレクター)
セクハラ告発の衝撃波は日本にも押し寄せている。
「今年に入り、日本でもフリーアナの小島慶子(45)らが過去に受けたセクハラをSNS上で訴え始めています。芸能界には、身に覚えがある人間が多いですからね。この潮流に巻き込まれ、これまで築いてきた地位を失うのではないかと、皆が戦々恐々としているんですよ」(前出・民放局ディレクター)
加えて、日本では“便乗商法”がこの暴露ブームに拍車をかけている面も否めないようで、
「売れない女優でも、今なら『ミートゥー』を表明すれば確実に話題になる。出演映画や舞台の宣伝を目的に、女優本人がセクハラだと思っていなくても『過去に大物芸能人からセクハラを受けたと言ってくれないか』と、制作者側から“話題作り”を打診されることも多々あるようです」(前出・民放局ディレクター)
冤罪も危惧される「ミートゥー運動」だが、芸能美女たちの告発が急拡大する背景には、いまだ芸能界で横行する陰惨なセクハラの実態があった──。