あまりのハマリ役だった「あまちゃん」(NHK)から1年。能年玲奈(21)が挑んだのは茶髪の不良少女という大胆イメチェン。ただし、素のトークは天野アキちゃんのまんまでがす?
8月16日に公開された「ホットロード」(松竹)は、土日の2日間で28万人を動員し、観客動員2位にランクする好発進を見せた。とはいえ、映画の内容には疑問符が付くというのは映画評論家・秋本鉄次氏だ。
「暴走族や不良少女をテーマにした原作なのに、近年に例がないくらいのナマクラ映画。これじゃあ『ホットロード』どころか、ぬるま湯ですよ。能年のセリフも衣装も、不良に憧れてる追っかけ程度で、やはり『朝ドラ女優は伸び悩む』というジンクスが思い浮かびました」
熱烈な“あまラー”で知られるコラムニスト・ペリー荻野氏は、映画は未見だが「推して知るべし」だという。
「彼女の場合は放し飼いの状態でいいんです。それを芸達者が周りを固めることで『あまちゃん』のように大成功する。今回の映画は同年代の俳優ばかりだから、難しいかなと思います」
ただし、映画の宣伝のために出まくったバラエティ番組はチェックしているそうだ。
「バラエティだと“転がされる”ということに慣れていないから、視聴者も『あまちゃんのままじゃん』と安心していると思いますよ。だって、急にまともなことを話すほうが戸惑ってしまいますから(笑)」(前出・ペリー氏)
天然という言葉では収まりきらないほど、能年の「放送事故レベル」の暴走が続いている。例えば8月7日の「とんねるずのみなさんのおかげでした」(フジテレビ系)では──。
「人気コーナーの『食わず嫌い王決定戦』に出演しましたが、プライベートでは友達が1人もいなくて、焼き肉店で知り合った『52歳の女性』が唯一の親友だと明かして、とんねるずの2人を仰天させていました」(放送記者)
さらに石橋貴明が質問しても夢中で牛タンを食べていたり、意味もなくガッツポーズを繰り返したり、異変は続く。
「ふだんは毒舌の2人も、この日は子供をあやす親のようなふるまい。石橋が最後に『難しい子だなあ』とつぶやくのが精いっぱいでした」(前出・放送記者)
番組関係者によれば、収録後の石橋は「アキちゃんの母親」小泉今日子に電話して、
「あの子はすごいよ。俺、どうしていいかわからなかったもん」
と“SOS”を発していたという。
さらに、18日放送の「月曜から夜ふかし」(日本テレビ系)では、マツコ・デラックスを凍らせた。
「かわいいねえ。自分と同じ生物のはずなのに、この差はどうして生まれたんだと思う?」
そして、能年が540度の異次元角度で答えた。
「話の冗舌ですかね」
これぞ「ホットロード」ならぬ「ボーッと‥‥ロード」と呼ぶべき珍回答。マツコがピシャリと「それ答えになってない」と返すと、今度は放送事故ギリギリの30秒近い沈黙が流れる。
やはり「あまちゃん」以上の適役は巡ってこないかもしれない──。