日本人の国民食とも言われるほど老若男女、誰にでも好まれているカレーに、なんと、優れた発毛作用があるという。
日本の大手カツラメーカーが行った「世界の男性薄毛率」調査によれば、上位は欧米諸国が占めており、日本は14位。だが、以前の調査と比べると、日本の薄毛率はアップし、しかもアジアの中ではトップだった。他のアジアの国々の薄毛率はぐっと少なく、欧米の半分以下である。そしてこの統計とは別の調査によれば、そのアジアの中でもインドの薄毛率は断然低かった。
その理由はさまざま挙げられるが、重要なのは食生活、しかもカレー料理にあるという。フードコンサルタントで管理栄養士の中川孝子氏が解説する。
「インド人が主食としているカレーのスパイスに秘密があります。さまざまにミックスされた香辛料、スパイスの作用で体内の代謝がよくなる。特にターメリック、サフラン、ナツメグなどには育毛効果があることが知られているのです」
カレーの語源には諸説あるが、簡単に言えば、香辛料、スパイス料理で、その成分は漢方薬と同じ。つまりは薬膳料理なのだ。ヘアーコンサルタントの工藤和子氏が付け加える。
「発毛や育毛のポイントは、新陳代謝がよくなることであり、血流をよくすること。カレーのスパイス、特にカプサイシンは全身の血行を促進させるので、頭皮や毛根、毛乳頭の働きが活発になります」
脱毛した毛乳頭を刺激し、休止していた髪の成長を促してくれる。そんな最適な食べ物がカレーだとわかれば、1日1食はカレーにしてみようか。
(谷川渓)