一方、大阪府議の動向も漁夫の利を得ようと、水面下では「橋下有利」に傾いていたという。
「世間では、今回のW選挙は、反橋下で民主・自民・共産が結集なんて言われていましたが、実は、自民と民主は誰も本気で戦っていなかった。だから、やる前から結果はわかっていた」(大阪の自民党関係者)
別の府政関係者によれば維新の会の“風”は、選挙前から吹いていたという。
「自民党から離脱した橋下グループが正式に維新の会を立ち上げて選挙戦に乗り出した昨年5月以来、連戦連勝。統一地方選では府議会の過半数、大阪市議会、堺市議会で第1党になったことで、以後、民主も自民も完全に日和見です。橋下氏とのケンカは避けたいというのが、地方議員の統一見解です」
つまり、反橋下陣営は最初から足並みは乱れたままだったのだ。とはいえ、維新の会では知事候補が決まらず、結局は松井一郎氏を擁立せざるをえなかった。せめて知事選ぐらいは、どうにかならなかったのだろうか。一時、府知事候補に名前があがった丸山和也参院議員はこう話す。
「(自民党大阪)府連は、『丸山の回答が遅かったからだ』などと言っていますが、私にしてみれば、本気度が感じられなかった。だから出なかったんです。府連内部の“内ゲバ”なんかもあったりして、とにかくゴタゴタなんです。次の選挙をニラんだら、『今回は倉田で適当に負けておいたほうがいいのとちゃうか』なんて意見も聞こえてきて、アホらしくなったのが真相です」
聞けば聞くほど、既存政党の足並みの不ぞろいさかげんと、維新の会への恐怖感ばかりが目立つのだ。
「自民にしても民主にしてもがそんな具合。一方、みんなの党は維新の応援についたし、どっちつかずの公明党は、自主投票としながらも、出口調査の数字などから、維新に投票している。今回の選挙は、政党政治の終わりなどと言われる一方で、むしろ維新サイドを勝たせるべく、既存政党が頑張ったように思えますね」(丸山氏)
選挙の結果を受け、翌日28日の大阪自民市議団が開いた総会では、「都構想」への反対姿勢を撤回し、推進に向けた議論に応じる方針を決めた。民主も同様の方針を取ると見られている。さらに、選挙期間中から裏では露骨に維新の会側に回る平松陣営議員もいたという。こうした近視眼的な姿勢が一般市民の票離れにつながるということを、既存政党は理解しているのだろうか。まさしく右往左往というほかあるまい。
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