大阪市は、全国でも有数の職員数を誇るいわば役人天国。その一方で、覚せい剤所持で逮捕されるとんでもない市職員が出るなど、そのモラル意識の低さが問題視されてきた。
そして今回、橋下氏の市長就任では、問題職員のあぶり出しはもとより、今後は、“抵抗勢力”の巣窟でもある大阪市議会も粛清の対象となりそうである。
先の自民党関係者が解説する。
「もはや、市議会は自民も民主もダメですわ。自民、民主に共産を合わせても過半数にはとても届かないんですから。どうにもなりません。かといって、維新も約4割の議席数。そこでキャスティングボートを握るのは公明です。W選挙の際も公明は平松、橋下のどっちにも付かない自主投票でしたが、結構な票数が維新に流れた。2年後の衆院選での選挙体制でも、公明は維新とうまくやっていける“貸し”が作れて、なおかつ市議会でのキャスティングボートが握れた。今後の市議会は公明しだいになっています」
だが、すでに水面下で「維新の会」の主導により、公明党との協調関係が構築されているという。
ジャーナリストによれば、
「維新の後ろ盾となっている堺屋太一氏が11月と12月に、創価学会の元総関西長で、現副理事長の西口良三氏に面会を求め、協力体制について綿密な打ち合わせが行われたとされています。今年4月の統一地方選の府議選で、維新とガチンコ勝負をしたら惨敗した。関西の公明党は国政でも惨敗しており、生き残りに必死なので完全に下手に出ています」
今後の議会運営も完全に橋下「維新の会」を中心に進められていき、野党側は、かろうじて応戦する程度で、その影響力は風前のともし火だという。
「まずは、府議会では維新の数の力で成立させたが、市では否決された『教育基本条例案』と『職員基本条例案』の2条例案を近々に再度提出して、予算と『都構想』の区割りなどが維新側から提出される運びになるでしょう。自民、民主は是々非々で対応するしかない。瀕死の野党の首を切るのに、首の皮一枚残してくれるのか残さないのか。あの人のことだから、まあ、残さないやろな」(前出・自民党関係者)
そして、この2条例案こそ、大阪市の職員にとっても、大量殺戮になりかねない条例なのだ。
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