社会

昭和の「超常パニック」ガクブルTOP20(1)ノストラダムスは海外では知名度ゼロ

 念写、念力、ハルマゲドン、こんな言葉にハッと胸騒ぎを覚えたあなたはきっと昭和男! 令和の時代じゃ即座にフェイクニュースに認定、ゴミ箱にポイ捨てされる。こんな怪しいオカルト現象に昭和の世代は大パニックを引き起こしたものだった。昭和の不思議ミステリー再発見!

 まずは不適切すぎる「昭和の超常パニック」ランキングはページ下部の通り。圧倒的支持を集めたのが1位の「ノストラダムスの大予言」だ。

 73年、フランスの医師で占星術師のノストラダムスが著した「予言集」を作家の五島勉氏が自己流の解釈を加えて本にまとめたもの。

 五島氏は「99年7の月に空から恐怖の大王が降ってくる」を「99年7月に人類が滅亡」と訳した。終末パニックをタレントの徳光正行氏が振り返る。

「まず5つ年上の兄に『99年に人類が滅亡するらしいぞ』と聞かされて。それを親父に話したんですよ。『そんなことあるわけないだろ。信じてるならもうお前を育てない。好き勝手に生きていけばいい』と。親父の本棚を見たらしっかりノストラダムス本があった (笑)」

 芸人の桐畑トール氏も、大予言の影響を受けた1人。

「99年で死ぬと考えて、そこから寿命を逆算、『どうせ死ぬのなら‥‥』的な人が多かった。僕らの世代は原作よりも後追いで大予言を解明する漫画『MMR(マガジンミステリー調査班)』に影響を受けた。勉強もせず芸人になったのも大予言のせい(笑)」

 むろん世紀末を迎えても人類は滅亡することもなく‥‥。そもそも「1999年に人類が滅亡」というのは五島氏の創作で、ノストラダムスは予言集では「3797年まで絶え間なく続く出来事の予言」と記されている。また海外でのノストラダムスの知名度はほぼゼロ。「恐怖の大王騒ぎ」は日本特有のガラパゴス的な珍事だったのだ。

 2位は「元祖UMA」ネッシーが貫禄のランクイン。スコットランドのネス湖に生息する首長竜の生き残りではないかと言われてきたが、昨年、半世紀ぶりに大規模な調査が行われ、再びネッシーブームでネス湖は活気を帯びている。観光客が増え、ネス湖の経済効果は年間約78億円と言われているほどだ。

 滋賀県出身の桐畑氏は、ネッシー騒動に親近感を覚える。

「琵琶湖にはビッシーがいると湖岸に看板が出てました。ビッシーはネッシーの弟。琵琶湖とネス湖は地下で繫がっていてネッシーは泳いでネス湖に行けるけど、弟のビッシーは体力がないから琵琶湖に留まってるという設定でした」

 一方、徳光氏は北海道で幻の恐竜を追いかけた。

「クッシーが見たくて家族で屈斜路湖に行ったんですよ。クッシーを呼ぶための恐竜の模型に興奮したりして。屈斜路湖って湖畔を掘ると温かい温泉が出てくるんです。本物の自然に大感動し、途中から偽物のクッシーはどうでもよくなりましたけど」

 国内のUMAも定期的に調査して、観光産業として〝絶滅〟せずに生き残ってくれればいいが─。

■昭和の激ヤバ「超常パニック」TOP20

1位:ノストラダムスの大予言(653票)ノストラダムスが著した「予言集」に五島勉氏が自己解釈を加えたベストセラー本。「99年7月空から恐怖の大王が降ってくる」に大の大人もビビった

2位:ネッシー(421票)スコットランドのネス湖に生き残る首長竜とされている。1934年に世に出た代表的なネッシーの写真は模型を使ったフェイクだった

3位:天中殺(417票)易者の和泉宗章氏が編み出した占い。「80年2月までに長嶋監督は辞任する」との予言が外れて引退。「反占い派」に転向、上岡龍太郎と共闘した

4位:ユリ・ゲラーのスプーン曲げ(389票)念力でスプーンを曲げて世界的に有名になったユリ・ゲラー。壊れた時計もテレビに近づけるだけで直す〝超能力〟も話題に

5位:丹波哲郎の大霊界(348票)80年から著書、テレビなどで「死後の世界はある」と力説。人間の肉体は「肉体と幽体と霊体を内在させている複合体」という持論を展開

6位:あなたの知らない世界(305票)心霊研究家で放送作家の新倉イワオ氏が「心霊が見える霊能者」という触れ込みの宜保愛子を担ぎ出す。「心霊写真」というオカルトのジャンルを生み出した

7位:矢追純一のUFO特集(288票)日テレのディレクター・矢追純一氏が現地(なぜかアメリカが多い)に直接取材をする「木曜スペシャル」。行動力はあったが信憑性は乏しかった

8位:こっくりさん(231票)昭和50年代、紙と十円玉を使って行う降霊術が小・中学生の間で大流行。集団で気分が悪くなる生徒が続出し、禁止する学校も

9位:白蛇占い(202票)白蛇を憑依させて占う独特のスタイルでテレビやCMで活躍した泉アツノ。「こんなん出ましたけど~」は流行語大賞・大衆賞を受賞

10位:口裂け女(187票)「私キレイ?」の言葉で白いマスクを外す和製UMAアイコン。なぜか「ポマード」という言葉を聞くと逃げ出すという謎の習性があるとか

11位:ツチノコ(176票)/12位:川口浩探検隊(168票)/13位:ピラミッドパワー(139票)/14位:河童(138票)/15位:サイババ(125票)/16位:心霊治療(123票)/17位:クッシー(121票)/18位:オリバー君(120票)/19位:ダウジング(114票)/20位:ヒバゴン(108票)

カテゴリー: 社会   タグ: , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    「男の人からこの匂いがしたら、私、惚れちゃいます!」 弥生みづきが絶賛!ひと塗りで女性を翻弄させる魅惑の香水がヤバイ…!

    Sponsored

    4月からの新生活もスタートし、若い社員たちも入社する季節だが、「いい歳なのに長年彼女がいない」「人生で一回くらいはセカンドパートナーが欲しい」「妻に魅力を感じなくなり、娘からはそっぽを向かれている」といった事情から、キャバクラ通いやマッチン…

    カテゴリー: 特集|タグ: , , |

    今永昇太「メジャー30球団でトップ」快投続きで新人王どころか「歴史的快挙」の現実味

    カブス・今永昇太が今季、歴史的快挙を成し遂げるのかもしれないと、話題になり始めている。今永は現地5月1日のメッツ戦(シティ・フィールド)に先発登板し、7回3安打7奪三振の快投。開幕から無傷の5連勝を飾った。防御率は0.78となり、試合終了時…

    カテゴリー: スポーツ|タグ: , , |

    因縁の「王将戦」でひふみんと羽生善治の仇を取った藤井聡太の清々しい偉業

    藤井聡太八冠が東京都立川市で行われた「第73期ALSOK杯王将戦七番勝負」第4局を制し、4連勝で王将戦3連覇を果たした。これで藤井王将はプロ棋士になってから出場したタイトル戦の無敗神話を更新。大山康晴十五世名人が1963年から1966年に残…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
ロッテ・佐々木朗希「日本ハムに3対1の電撃トレード」謎の投稿が激論に!
2
落合博満が「ありうるよ」と言うセ・パ交流戦「全12球団9勝9敗で優勝チームなし」の異常事態
3
トレバー・バウアー「メジャーリーグに動きなし」で「DeNA復帰」Xデーは交流戦明け
4
岡田監督と不協和音!阪神・佐藤輝明「怒りの2軍落ち」で問題視された「試合に向かう姿勢」
5
DeNA筒香嘉智の逆転本塁打を「美談にするな」!江本孟紀が異論「アメリカで成功しなかった人が…」