4月の新ドラマの中でも、木村拓哉主演ということで特に注目を集めているのが「アイムホーム」(テレビ朝日系)だ。このたび、キムタクの元妻役に水野美紀が決定。2000年放送の「ビューティフルライフ」(TBS系)以来、15年ぶりの共演として話題を呼んでいる。水野がゴールデン復帰を果たすまでには、多くの苦労があった。業界関係者が明かす。
「過去に所属していた芸能事務所は、水野を清純派女優として売り出していた。しかし、彼女はアクションや舞台を比重に置いた女優活動を望んでいたため、両者の意見は折り合わず、2005年に独立することとなった」
水野が所属していたのは、“芸能界のドン”直轄の大手事務所。“ドン”の顔色をうかがってか、各メディアは彼女の起用を控え、結果、芸能界から干される状況が続いた。
「独立後は仕事が一気に減り、ドラマも数年間は出演作がなかった。仕事の電話も水野自身が窓口となり、応対していたといいます。やっとテレビの仕事が来たと思えば、バラエティ番組『リンカーン』(TBS系)の『芸人がドラマを作る』という企画で、おぎやはぎの矢作兼から何十回もキスされるという汚れ役。そして、映画では『恋の罪』で一糸まとわぬ姿を披露し、女優として必死に踏みとどまりました。さらに、彼女はプライベートでも運がなかった。当時、付き合っていた俳優の北村有起哉が携帯を紛失したことで、2人の写真が世に流出という、まさに地獄のような日々だった」(前出・業界関係者)
そんな水野だったが、出世作「踊る大捜査線」はパート3で産休中という設定になりレギュラーを外されたものの、最終作では物語に必要不可欠として、主役の織田裕二みずから旧事務所に直談判、みごと復帰を果たした。その頃から水野は、少しずつメディアへの露出が増え始める。
「結局は水野が芸能界の大物や関係者に詫びを入れ、前事務所傘下のプロダクションと業務提携を結んだことで、表舞台へ戻ることに成功したようです。その後は、昼ドラの主演やゴールデンドラマのレギュラーなど、トントン拍子で仕事が決まっていきました」(前出・芸能記者)
地獄からの生還を果たした水野、天下のキムタクと共演でようやく「干され女優」の肩書きを外すことができそうだ。