4月26日に投開票となる統一地方選挙。今回も、タレントや有名人らの「泡沫候補」が急増。公約そっちのけでキャラクター祭りの様相を呈した、ウラ選挙戦をいち早く伝えよう!
まず目立つのが、元タレントの美人候補者たちだ。
港区からは元アイドルの橋本樹里氏(33)が出馬。05年、千葉ロッテ優勝時のマスコットガールで「勝利の女神」と称されたことも。一方、船橋市からは、「ふなっしー」ばりの強い個性派美人、鈴木浩子氏が名乗りを上げた。政治部記者が語る。
「鈴木氏は、福島中央テレビの女子アナから、白塗りの芸者姿で米プロレス団体WWE初の日本人ディーバとしてリングに上がりました。しかし、今年1月に政治団体を設立。プロレスラーの夫も試合の合間に街頭演説に駆けつけるそうです」
また、美人すぎる市議として有名になった藤川優里氏(35)のお膝元・青森県八戸市では今、激震が走っている。地元のモデル事務所代表でローカルタレントとして人気の久保百恵氏(29)が出馬し、新旧“美人すぎる”対決となったからだ。
こうした現状を政治評論家の浅川博忠氏は憂う。
「ネット選挙が解禁して有利に働くことから、個性の強い候補者が増えたのかもしれません。元タレントだからダメとは一概に言えませんが、これまで地方行政を学んできたわけではないから、当選したら相当の勉強量が必要になるはず」
容姿だけではない。濃すぎる経歴の候補者も多い。注目は、新宿区から立候補する李小牧氏(54)だ。
「外国人専門の『歌舞伎町案内人』として風俗店や飲食店のガイドをしていました。裏社会とのつながりを自著でも語る人物です」(政治部記者)
志茂田景樹の次男である下田大気氏(38)=武蔵野市=も破天荒な過去を持つ一人。
「これまで、親の援助で多数の会社を経営しては倒産させ、自己破産もしています。金に困って親の時計やブランド品を無断で持ち出して売ったことも。年収800万円を稼ぐカリスマタクシードライバーとして、テレビに登場して知名度を上げました」(政治部記者)
肉親のものを勝手に換金するなど、経費の不正流用で会見中に泣きだした野々村竜太郎元県議(48)の二の舞にならないだろうか。
「確かに国会議員と比べて地方議員はまだ経費に緩いところがある。結果的に不正を行ってしまう人も出てくるかもしれません。しかし、経費の不正などのウラ目的で立候補している人はいないと思います」(浅川氏)
「筆談ホステス」として有名な斉藤里恵氏(31)は、北区から出馬した。
「議会の設備を聴覚障がい者対応にし『議会からまずバリアフリーを』と主張しています。インタビュー時に音声読み上げソフトを使用しているので、議会での答弁はソフトを利用するのでは」(政治部記者)
この他にもアサヒ芸能4月9日号に登場した、浜崎あゆみの元恋人バックダンサーだった内山麿我氏(31)=渋谷区=や、現役オートレーサー・梅内幹雄氏(49)=船橋市=なども出馬する。
「安倍首相の『地方創生』政策は簡単に言うと、地域活性化の案を各地方で出し、いいアイデアを出したところに補助金を多く出すという政策。補助金を巡って、各地方同士の競争が激しくなる。有能な議員が少ない地方は取り残されていきます。だからこそ、有権者各自がキャラや知名度に踊らされず、具体的な政策を見極めないといけません」(浅川氏)
地方の行方を決める場所をAKB総選挙のようにしてはならない。