みのもんたのテレビ完全復活が近づいている。「1週間で最も長時間、テレビの生番組に出演する司会者(21時間42分)」としてギネス記録に認定されたのは、今から9年前。飛ぶ鳥を落とす勢いの売れっ子だったが、2年前につまずいた。
次男が窃盗未遂容疑で逮捕(不起訴)されたことから、バッシングの矢面に立たされ、朝の情報番組「朝ズバッ!」(TBS系)などの降板に追い込まれたことは周知のとおり。現在のレギュラーはわずかに2本という現状だ。「みのもんたのニッポンdiscover again」(文化放送)と「秘密のケンミンSHOW」(読売テレビ)しかない。
V6が出演、みのが校長役を務めたバラエティ番組「学校へ行こう!」が「学校へ行こう!2015」として7年ぶりに放送された。1回限りの放送ということもあり、平均視聴率17.8%、最高視聴率22.1%(ビデオリサーチ調べ・関東地区)を叩きだした。放送したのは「朝ズバッ!」のTBS。思わぬ高視聴率に早くも禊を済ませた気分でいるようだ。
次にみのを復帰させるのは、TBS以上に低視聴率にあえいでいるフジテレビ。
12月5日の2時間スペシャル番組への起用となった。
同番組は中居正広が司会を務める「たまッチ!」の特番としてここ数年、夕方枠で放送していた。今年は「中居正広のプロ野球珍プレー好プレー大賞~安心してください! 33年分ありますよSP~」と題して、徳光和夫とみの、中居の3人がタッグを組んで登場する。
みのは昨年までナレーションだけの参加だったが、今回はスタジオで顔を突き合わせて丁々発止のしゃべりを見せるという。
「みのがすごいのは、あのナレーションを台本なしですべてアドリブで収録してきたこと。収録前に画像を見たら、後は立て板に水でしゃべることができる。野球の実況中継、生放送、ニュース番組で連日鍛えてきただけのことはありますよ」(スポーツ紙記者)
フジとしては、みの解禁からなし崩しで本格登板させたいらしい。テレビ誌記者が言う。
「局としては何としてでも高視聴率を記録したい。とはいえ、日本シリーズの視聴率は最高で12.5%しか取れなかった。みの起用で食指を動かす視聴者がどれだけいるのかも不明です。すぐにでも朝か夕方の主婦向け番組にすえて、数字の底上げを図りたいフジですが、視聴者の嫌悪感が消えたとは思えず、みのに一番反発している主婦層に総スカンを食らうことも考えられます」
低迷する2つの局にとっては、悩ましい問題が続く。
(塩勢知央)