1000年に一人の美少女こと橋本環奈が、初主演映画「セーラー服と機関銃-卒業-」の主題歌でソロデビューを果たす。その歌では、唯一の弱点と言われてきたハスキーボイスが気にならないと評判だ。彼女自身も「もっと可愛い声がよかったな」と認めている弱点だが、そんな橋本の歌声について音楽ライターが太鼓判を押す。
「ハスキーボイスでは普通より倍音成分が多くなり、歌に関して言えば倍音の豊かさが響きの厚みとしてプラスになることもあります。橋本は大きな声でハッキリ話すことも得意なようなので、歌に向いた声質と言えそうです」
実際、橋本の歌ではハスキーっぽさは影を潜め、通りの良さが伝わってくる。このように話し声と歌声で異なる印象を与えるアイドルはほかにもいると、アイドル誌のライターが教えてくれた。
「まずは元Berryz工房の“ももち”こと嗣永桃子です。バラエティではそのしゃべり方がイラつくと言われていますが、ステージでは正統派のボーカルを聴かせてくれますよ。もう一人は、私立恵比寿中学の“ぁぃぁぃ”こと廣田あいか。普段は宇宙人みたいな声なのに、歌では太いボーカルが際立ちますね」
たしかにこの2人は歌での評価も高いが、なぜ歌声ではしっかりと発声できるのか。前出の音楽ライターが解説してくれた。
「まず嗣永は地声が高いハスキーボイスなので、歌になると橋本と同様に豊かな声を響かせられるのです。一方で廣田はあくまで予想ですが、舌の可動域が狭い症状なのかもしれません。舌の筋肉を切り開く手術で対応できますが、すごく痛いうえに長期の静養期間が必要です。もっとも現状でも歌の発声にはあまり影響しないので、地声は歌向きということなんでしょうね」
ちなみにその手術を受けた経験のある40代男性は、聞き取りづらいと言われていた声がすっかり変わったと語る。とはいえ、廣田の場合はその宇宙人ボイスも魅力の一つ。それは橋本や嗣永のハスキーボイスでも同様で、今後もそのギャップを活かし続けてはいかがだろうか。
(金田麻有)