今や空前の相撲ブーム。琴奨菊(32)の優勝、結婚でにわかに注目を浴びているのが、ブームを牽引する「相撲女子」の存在だ。お目当ての力士にがぶり寄るその行動力と積極性には驚かされるばかりで‥‥。
知人を通じて紹介してもらい、みずからアプローチ。相撲好きが高じて国技館でアルバイトまで──。
これは初場所後に結婚式をあげた琴奨菊の祐未夫人(29)の、みごとに大関を射止めた「相撲女子」ぶりを表すエピソードである。
「夢は相撲部屋のおかみさんになること」「好きな力士は妙義龍と照ノ富士」「相撲の取り口で好きになるかどうかを決める」と公言する「相撲アイドル」、山根千佳(20)まで登場するほどだが、実は相撲協会自体が、女性ファンを受け入れる態勢を固めているという。相撲協会関係者が言う。
「若貴ブームの頃から相撲ギャルはいた。しかし、彼女たちは相撲が好きなのではなく、力士の追っかけでした。それが今は、相撲そのものにどっぷりとハマり、贔屓の力士もいる女性が激増し、相撲界を大いに盛り上げているんです。例えば両国国技館での相撲観戦といえば、(館内で販売する)焼き鳥に缶ビールというのが定番でした。それが最近は、女子に人気の高いピザ、たこ焼き、ソフトクリームが主流です。親方衆も、女子が喜びそうなもの、イベントなどを積極的に提案していますね」
そんな下地に乗った相撲女子は、
「SNSなどを利用して、ファンの力士ごとにファンクラブ、グループを作って情報交換。飲み会を開いたりもしています。中には過剰にイレ込み、接触を持とうとする女子も多数います」(相撲担当記者)
元幕内力士が明かす。
「わんぱく相撲の頃からこれは、という子に目をつけ、個人的に応援。力士になったらお小遣いをあげるという、相撲界で名物になっている女性がいます。あるいは、相撲マニアの銀座クラブのママは、なかなか勝ち星が増えない若手力士に『ちょっと(店に)いらっしゃい。私でゲン直ししない?』とメールで誘う。店で飲んだあと、ホテルに行くんです。それで元気になって勝ち始める力士もいます。彼女には白鵬(30)もお世話になったことがあると聞きましたが‥‥。まぁ、大げさにいえば、女は食い放題ですよ」
しかも、力士ばかりか、かつては見向きもされなかった行司や呼び出し専門のファンとして積極的にアプローチする相撲女子も急増しているというから驚く。例えば、ジャニーズの一員だと言っても不思議ではないほどのイケメン呼び出し、啓輔(33)=芝田山部屋=が超人気なのだとか。
「呼び出しは裏方の仕事で、なり手も少なかったんですが、彼のおかげで一気に株が上がりました」(スポーツ紙記者)
さらには元力士の解説者のファンもいるという。
「元祖プレイボーイの元横綱・北の富士勝昭さん(73)ですよ。SNSには『今場所の勝昭語録』なんていうのもありますね」(前出・相撲協会関係者)
そしてこんな驚くべき内情を明かすのは、前出・元幕内力士である。
「相撲女子の中には、10代の力士の母親も少なくない。若手力士のママ友の間では、『彼女、私の息子を食ったのよ』なんて会話が頻繁に交わされています。何しろ、弟子が親方夫人とできてしまうこともある特殊な世界。何があっても不思議じゃないんですよ」
博多には飛び切り美人の有名相撲女子ママもいる。力士が西の花道を通る時、升席に座る和服の女性がNHKの相撲中継に映る姿を見かけることもあるだろう。ファンの間では「天海祐希似の美女」として知られる中洲スナック「T」のママ(33)である。
「力士、行司、呼び出しを問わず、彼女のファンは多い。今の相撲ブームを象徴しているような女性ですね」(前出・相撲担当記者)
まあ、何はともあれ、彼女たちがいればこその今の相撲ブーム。これが永遠に続いてくれたら──。相撲界がそう願うのも当然なのかもしれない。