女優の土屋太鳳が先頃、「BLOG of the year 2015」優秀賞を受賞した。同賞はアメーバブログを運営するサイバーエージェントがその年活躍したブロガーを表彰するもの。土屋は後藤真希や織田信成、ゴールデンボンバー・樽美酒研二らと授賞式に出席した。
「最優秀賞に選ばれたのは、月刊アクセスランキング1、3位をマークした北斗晶と佐々木健介夫婦。北斗のブログでのガン発表、妻の闘病を支える献身的な夫の日常を赤裸々に記録した文章はブログ読者を感動させました。そんな中での土屋の受賞はかなり意外です。でも土屋のブログを読むと、その理由がよくわかる。土屋はNHK朝のドラマ『まれ』のヒロイン。一躍、国民的ドラマのヒロインに抜擢され、ストレスとプレッシャーで激ヤセしたり、睡眠不足で体調不良になる女優が多い中、激太りするほどリラックス。その心身共に安定した体調をキープさせるのに一役買ったのが、ブログだったんです」(ネットライター)
土屋はブログを毎日欠かさず更新し、自身で写真も撮影。土屋ブログの特徴は、ありえないほどの長さだ。走り書き程度の文面に、写真を添付してお茶を濁すタレントブログの多い中、極めて異例である。写真も多く、友人から「紙芝居みたい」と言われるほどの情報量に圧倒される。1回で2000文字を超えることもあるほど。仕事への熱い思い、周囲への感謝、役に対するアプローチなどがびっしり詰め込まれている。芸能ライターが賞賛する。
「丁寧で飾らない語り口、読者の体調を心配したりの細やかな心遣い。ファンイベントでの神対応が知られる土屋ならではの出血大サービスぶりですよ。芸能人のブログは炎上騒動を回避するため、読者からのコメント欄をなくして一方通行になることが少なくありません。ところが土屋は読者のコメントが励みになるとして、コメント欄を外さないできた。そしてコメントに必ず目を通す。そんな生真面目な部分が読者5万5000人超まで増えていった原動力かもしれません」(芸能ライター)
土屋がブログを始めたのは小学校6年生の頃。Yahoo!ブログで、「スーパー・ヒロイン・オーディション ミス・フェニックス」公式ブログをスタートさせた。当時は「携帯電話を持ってなかったので、まず紙に書いてから家族の携帯で打っていた」ため、週1回の更新にもかかわらず、仕上げるのに4日もかかったという。いつも会えない人に手紙を書く要領で続けるうち、自分の気持ちを的確にまとめることができるようになっていった。アメーバブログに引越したのは、高校1年生の時。リアルな女子高校生活を読者と共有してきた。
土屋は授賞を感謝し、式後のブログで「文章もあっちこっちしていて全然読みやすくないし、書くといって書けてないことも、載せるといって載せられなかった写真もたくさんあって‥‥」と猛省。読者ひとりひとりと文通している初心を忘れず、「10代から20代になって環境も変わってきて、少しずつ、全てを書けるわけではない立場や年齢になってきたかもしれないけど、その中でも出来るだけ真っ直ぐに心を繋げていけたら嬉しいです」と思いを新たにしている。青春真盛りにほっこりさせられること請け合いのブログだ。
(塩勢知央)