3月末で周辺施設ごと閉鎖されるHKT48劇場。その移転先が注目されていたが、福岡の繁華街・天神にある西鉄ホールが新たな本拠地となることがわかった。2月23日のHKT48単独公演でサプライズ発表した指原莉乃は「東京で言えば渋谷だよ!」と天神移転を喜んでいたが、ファンの間からはガッカリという声が聞こえてくるのだという。アイドル誌のライターが解説する。
「たしかに西鉄ホールは立地としては最高です。現在のHKT48劇場は地下鉄駅から遠く、周辺に飲食施設も少ないので、とくに遠方からのファンには嬉しい移転でしょう。ただ専用劇場ではなくなるため、48劇場の特徴だった“セリ”がなくなる可能性が高く、ファンの間では48らしさが失われるとの声があがっているのです」
48劇場では床のほぼ全面が分割され、それぞれがセリとして上下動する仕組みが特徴。前後に段差を付けられるなど劇場公演を彩る重要な要素になっていた。さらにHKT48劇場は花道も上下動する豪華な仕様で、これらの演出がなくなることを惜しむ声は小さくないようだ。アイドル誌のライターが続ける。
「AKB48劇場で観客の度肝を抜いた全可動式のセリは、もはや専用劇場の一部と言える存在。NMB48ではお笑いホールを改装して劇場をつくった時にセリを設置したほか、SKE48では2012年の新劇場落成に合わせてセリを新設しています。しかも昨年12月にオープンしたばかりのNGT48劇場にもセリが用意されているので、セリがないのはHKT48だけになってしまうのです」
西鉄ホールでもHKT48の公演時のみ臨時でセリを設置してほしいという声もあるが、ミリ単位の精度が要求される精密機械ゆえに無理な話である。天神への移転はファンにとっても喜ばしいゆえに、なんとも悩ましい事態になってしまったようだ。
(金田麻有)