巨人の選手による野球賭博騒動が完全収束しないまま開幕を迎えたプロ野球。さらなる関与者の存在が疑われる賭博汚染だが、芸能界では球界どころではない重度の常習者であふれているという。そのハマリ具合は清原和博被告の覚醒剤依存のごとく、深刻な様相を呈している。
「昔から芸能関係者にはギャンブル好きが異常に多いんですよ。公営ギャンブルや麻雀、パチンコなどでは飽き足らず、違法な裏カジノに出入りしたり、知り合い同士で多額のカネを賭けたりしていますよ」
声を潜めてこう明かす大手芸能事務所関係者は、具体例をあげる。
「90年代に『ボキャブラ芸人』としてブレイクしたお笑いコンビの一人は長年、裏カジノに入り浸っている。4年前に六本木の裏カジノ店が摘発された際も、彼が現場に居合わせたのではないか、との噂が流れたほどです。その店では、人気バラエティ番組のレギュラーを務める女性タレントも常連客。バカラで800万円の借金を作ったことが原因で夫と離婚したのでは、と言われています」
芸能界の賭博汚染はカジノ店だけにとどまらない。
「テレビ局の楽屋でも賭場が開帳されている」
と衝撃の暴露をするのは、バラエティ番組のスタッフだ。
「お笑いの『M-1グランプリ』や『R-1グランプリ』『キングオブコント』など、注目を集める賞の結果を予想し、カネを賭けています。私が知っている賭けグループの胴元は、都内の半グレ集団出身の男で、大手芸能事務所のマネージャー。50人ほどが参加して、それぞれの大会で300万円ほど動いています。この賭博には、芸人や事務所関係者のほか、近年オリコンランキングの常連となった3人組歌手のメンバーや、人気アニメ原作の舞台にも出ている若手俳優ら、さまざまな人間が参加していますが、中でも問題なのは、お笑い芸人の参加でしょう。以前の『キングオブコント』のように芸人自身が投票権を持つ大会もあるので、大会の結果に影響が出るおそれもあります」
もちろん、こうした芸能界賭博は今に始まったわけではなく、
「40年以上前から『日本有線大賞』をネタに、芸能関係者同士でカネを賭けていたのは有名な話」(ベテラン構成作家)
この構成作家はさらに、プロ野球で問題視された「円陣声出し」のようなものとして、芸能事務所の「風習」について教えてくれた。
「とある芸能事務所では、パーティを開催するたびに、社長の号令で参加者全員がそれぞれ1万円を財布から出し、優勝者総取りジャンケン大会を行っています。断ると場の空気を壊してしまうので、ゲストの人間も参加せざるをえない。社長いわく『みんなの結束を高められる』とのこと。厳密には賭博でないかもしれませんが、企業のコンプライアンス的にはアウトでしょうね」
また、自身についても「ギャンブル狂」だと認める中堅芸人は、スマホ一つで参加できる賭博が「最近のはやり」だと証言する。
「昨年の夏あたりから芸人の間で『海外のブックメーカーサイト』が大人気なんですよ。賭ける対象は主にプロ野球やJリーグ、ボクシングの結果。みんな劇場の楽屋からスマホで賭けて一喜一憂してますね。そこそこ人気のあったコンビが最近解散しましたが、その原因は、片方がブックメーカーで負けすぎたから。『借金を返すためにカタギになる』と言ってました(笑)」
また「ギャンブルをきっかけに売れた人もいる」と、この芸人は語るのだ。
「数年前からテレビに出まくっている芸人は、芸能界でも屈指と言われる麻雀の実力の持ち主なんですが、彼は10年以上、司会もする超大物芸人や、国民的男性アイドルグループのメンバーと麻雀仲間なんですよ。一晩で賭けるお金が数百万円単位で、最初はビビったらしいんですが、『麻雀がきっかけで俺のことを知ってもらえた』と喜んでいましたよ」
芸能人の賭博依存体質はもはや病的。球界に続くスキャンダル禍に見舞われる日が来るかもしれない。