ソフトバンクとは逆に、圧倒的な最下位予想を覆す躍進を見せているのが楽天である。
投手陣の整備と、機を見てスクイズを仕掛けるなど、梨田昌孝監督(62)の采配がマッチしているが、そのムードを後押ししているのが、スーパールーキーのオコエ瑠偉(18)。代走、守備固めでの出場が多いが、完全な話題先行型で、戦力になっていない。松井稼頭央(40)が故障したことで、運よく4月3日の西武戦に「2番・センター」でスタメン出場したが、3タコに終わった。しかも「バントができない」という衝撃事実も発覚。8回にはバントのケースで「ピンチバンター」を送られる始末だった。
スポーツ紙デスクが苦笑する。
「梨田監督がみずから囲み会見で明らかにしたのですが、高校時代からバントをやったことがなく、できないそうなんです。バントができない2番打者なんて聞いたことがありません」
評論家からも「ホームラン打者でもないのに、バントできない選手を一軍に置いておく意味があるのか。二軍で経験を積ませたほうがいい」という声が強まっているのだ。昼に二軍、ナイターで一軍の「親子ゲーム」がある場合に昼夜出場させていく方向だとはいうが、オコエの一軍残留にこだわる「理由」があった。
「梨田監督はいつも『コーチ会議で(一軍か二軍かを)決めるので、どうなるか』という言い方をする。でも実際のコーチ会議では、オコエを巡っての議論が交わされたことはないようだ。本拠地のコボスタ宮城では、オコエが平凡なセンターフライを捕球するだけで拍手と大歓声が上がる。最高のムードメーカーであり、観客動員に大きく寄与しているので、(二軍に)落とすに落とせないらしいんですよ」(球団関係者)
楽天とともにロケットスタートを切ったロッテは、エースの涌井秀章(29)が3連勝するなど調子がいい。六本木、麻布界隈でブイブイいわせる、球界きっての「チャラ男」は、西武時代には遊びが過ぎてペナルティまで科せられたことがあるが、真剣交際宣言をした7歳年上のモデル、押切もえ(36)の存在で、夜遊びがピタリとやんだのが勝因につながっているとか。
QVCマリンで行われた日本ハムとの開幕戦は、押切がお忍び観戦。今後も時間があるかぎり生観戦するそうで、ロッテファンの間では「もえパワー」「涌井がピンチを押し切った」と女神的な存在となりつつある。芸能プロ関係者が言う。
「涌井が過去に浮き名を流したタレントや有名人はたくさんいました。押切もかつては、元巨人の野間口貴彦氏(32)とつきあっていた。押切側の思惑もあって交際を公表したことが、今のところ、涌井にとってプラスに働いていますよね」
ロッテはタイミングを見て、押切の始球式登場も計画中という。
開幕不振のオリックスには、早くもキナ臭い人事の動きが見え隠れしている。福良淳一監督(55)の「途中休養」だ。昨年も6月上旬に森脇浩司前監督(55)を途中休養させ、福良監督を昇格させたが、球団スタッフは、いつ宮内義彦オーナーの強権が発動されるのかとビクビクしている。
「途中休養した場合の代理監督は西村徳文ヘッドコーチ(56)か、田口壮二軍監督(46)。西村ヘッドはロッテの元日本一監督ですし、田口二軍監督の評判も悪くない。恐らく西村ヘッドが有力でしょうが、その場合にはもう一つの爆弾を抱えることになります」(関西メディア関係者)
今季は西村ヘッドの他に高橋慶彦打撃コーチ(59)という、ロッテでの日本一経験者を招聘したが、実はこの2人、犬猿の仲で、互いに口もきかないありさまだとか。福良監督の配慮や立ち回りもあって、今のところ大きな問題になっていないが、もし西村代行監督となれば、これが火種となって不協和音を漂わせることになるかも‥‥。
怒号と失笑入り乱れる各球団のドタバタ乱打戦。それぞれの勝負の行方は試合以上に気になるところだ。