プロテニス選手のマリア・シャラポワがドーピング違反薬物の使用を告白してから、次々とドーピング違反の事例が現れているスポーツ界。日本も例外ではなく、4月26日には未成年のスノーボード選手が遠征先の米コロラド州で法律違反の薬物を使用していたことが判明。また4月21日には、自転車競技の代表選手も摂取しているサプリから禁止薬物が検出されたことも判明している。
スポーツ界では、市販の風邪薬すら医師の指示なしでは服用できないのが常識。選手たちは日々、自分が摂取している食べ物やサプリに気を遣っている状況だ。そんななか、意外な物質がドーピング検査で禁止対象になっていないという。スポーツライターが教えてくれた。
「それはカフェインです。興奮効果はあるものの、運動能力に及ぼす影響はほとんどないことから、10年以上前に禁止リストから除外されています。ただ競馬ではいまだに禁止物質とされており、カフェインを検出された競走馬が失格になることもあるため、スポーツ分野での使用も禁止されているという誤解があるようです」
ほかにはアルコールも禁止リストには入っていない。理由は単純で、酔うとパフォーマンスが落ちるのは確実だからだ。競技後のドーピング検査では、尿を出しやすくするためにビールを飲む選手もいるほどだが、こちらも一般の人にとっては意外かもしれない。
「だからスポーツ選手がお酒を飲んでいたり、コーヒーを飲むことにドーピング面での問題はありません。そこを勘違いして、『試合の前にカフェインを摂取していた!』などと騒ぐのは、選手にとっては迷惑行為に当たるので、ぜひ慎みたいものです」(前出・スポーツライター)
オリンピックの選手村ではビールも提供されており、公式スポンサーには酒造メーカーも名を連ねている。日本代表の選手たちにはぜひ、勝利の美酒を味わってもらいたいものだ。
(金田麻有)