5月19日に発売された「週刊新潮」がジャーナリストの鳥越俊太郎氏を糾弾した。
記事によると、昨年7月、NHKの人気番組「ファミリーヒストリー」に出演した際、自身のルーツを示すものとして紹介された家系図が全くのデタラメだったというのだ。
同番組では、鳥越氏の親戚が提供した家系図に基づき「大友宗麟の家臣だった鳥越興膳」が鳥越氏の祖先であると紹介。
「関ヶ原で敗れた側」のルーツを持つと番組序盤に知らされた鳥越氏は、反権力を是とする自身と重ね合わせ「昔から権力側にはつかなかったんだな」と納得した様子だった。
しかし、番組放送後に「鳥越興膳の本物の子孫」という人物がNHKに抗議。同局は再放送を中止し、鳥越氏の家系図がデタラメだったことを認める格好となった。
その後、番組で紹介された家系図について「全く関与していない」と他人事のように振舞っているという鳥越氏だが、同業者であるジャーナリストからは「廃業モノの大失態だ」と手厳しい声が上がっている。
「鳥越さんといえば、つい先日も自民党の高市早苗議員の『経歴詐称』を指摘して、厳しく追及していたばかり。他人に厳しく自分に優しいと思われても仕方ない。いくらスタッフが調査する番組といっても、とことんまで調べるのが仕事のジャーナリストが『知らなかった』では許されない。しかも彼はデタラメが発覚した後も『自分は鳥越興膳の子孫』と吹聴していたと報じられています。こうなると、今後は何を主張しても説得力に欠けることは間違いありません」(鳥越氏を知るジャーナリスト)
人気番組をきっかけに、信用はガタ落ち。反権力のジャーナリストも「血筋自慢」の誘惑には勝てなかったようだ。
(白川健一)