5月21日夕刻、東京都小金井市で発生した女子大生・冨田真由さん(20)刺傷事件。イベント会場入口で起こったこの衝撃的な出来事に世間は大きく揺れ、マスコミも大々的に報道を展開している。
しかし、識者の中からこの報道ラッシュに対して、徐々に疑問の声が挙がってきている。
「冨田さんが一貫して“アイドル”という扱いになっているのは問題ではないでしょうか。確かに、彼女は以前アイドルグループ“シークレットガールズ”に所属していましたが、現在はシンガーソングライターとして活動していますので」(音楽ライター)
確かに、メディアは冨田さんを紹介する際に“アイドル”という肩書きで紹介し続けており、それ故か、その後他のアイドルたちが事件翌日に実施予定だった、ファンとの接触イベントが相次いで中止となる事態へと発展している。
「アイドル×危険なファン、という図式はかなりわかりやすいので、その方向でまとめようとしているのでしょうが、それでは冨田さんの現在の活動を否定しているようなもの。彼女もこの扱いには満足できないでしょう」(前出・音楽ライター)
アイドルとシンガーソングライター、この立ち位置は似ているようで、まるで違うのだ。
「犯人も、現在の彼女の活動を応援していたのだから、おそらくアイドルファンという括りでは収められないのではないでしょうか。そういう意味では、被害者、加害者、そして周りのアイドルにとって、今回の報道内容は迷惑なのではないでしょうか?」(前出・音楽ライター)
一刻も早くマスコミがこの誤解を解き、アイドルに安息の時が訪れることを祈りたい。