テリー モデルを目指したキッカケは何ですか?
風間 20歳ぐらいの時に、スカウトされました。それまでファッション誌なんて買ったこともないですから、恥ずかしながらモデルという職業があることすら知らなかったんです(笑)。
テリー どんなところでスカウトされたんですか。
風間 当時、表参道の「キーウェストクラブ」っていうカフェバーで厨房のバイトをしてたんです。
テリー 有名な店ですよね。俺も行ったことある。
風間 そうです、業界の人がよく来る店でした。そこで、あるサーフィン雑誌がファッションページの撮影をしていて、「撮影用にこんなカクテルを作ってほしい」っていうオーダーを入れてきた時、いきなりスカウトされたんです。
テリー 風間さんは、当時サーフィンをやってたんですか?
風間 やっていました。話を聞いたら時給は出る、交通費はかからない、さらに昼飯まで食べさせてくれるということで、「そんな夢みたいな話があるんだ!」と思って快諾しまして。それが、初めてのモデル仕事ですね。
テリー なるほど。その後、風間さんは「メンズノンノ」などのモデルになって、アッという間に大人気になっていくじゃないですか。収入もドーンと上がったから、うれしかったでしょう。
風間 いえ、こういう仕事は長続きしないと思っていたので、「手放しで喜んでる場合じゃないぞ」って感じでした。
テリー へえ、風間さんって話を聞いてると、全然チャラチャラした印象がないですね。
風間 う~ん、いろんなことに対して、慎重なんでしょうね。
テリー その頃の女性関係はどうだったんですか。
風間 仕事で知り合うのは、やっぱりモデルの女性が多かったです。
テリー やっぱりなぁ、美男美女がつながる、そんな夢のような現場があるんだね。風間さん、結婚はしていましたっけ?
風間 30代の時に一度結婚したんですけど、1年で離婚しました。
テリー そうなんだ。風間さんはご両親の離婚を経験しているから、その反動で「俺は絶対温かい家庭を作るぞ」なんて考えるのかなと思ったんですけど。
風間 確かに両親はいませんでしたけど、祖父母といる家庭に温かさを感じたし、おかげでとても幸せだったと思っていますから。結局、温かい家庭って形じゃないと思うんです。そこにこだわって無理をするのは違うんじゃないでしょうか。だからこそ、父母が出て行ったのも自分の幸せをつかむためだったんだからしかたないかななんて、あとで思ったりしましたし。
テリー やっぱり風間さんは優しくて、心が強いな。
風間 いえいえ。でも、自分一人が幸せならいい、というわけでもなくて。周りに友人がたくさんいたほうが絶対楽しいし、人とのつながりこそが人生の全てだと思っています。だから、いろんな人と食事したり、人が集まるところに顔を出したりということは、積極的にやっていますけどね。
テリー 偉い! そういう気持ちを持っているってことは、俳優としての仕事にも大きく影響するんじゃないですか。
風間 だと思います。確かに貧乏だったかもしれませんけど、そういうふうに育ててくれた祖父母に、本当に感謝しています。
◆テリーからひと言
こちらの失礼な質問にも真正面から答えてくれて、実に男らしいよね。貧乏をはねのけた心意気でもって、これからもステキな役者人生を送ってください!