長野県にある善光寺の小松玄澄貫主が、寺の女性職員に不適切な行為やパワハラ行為をしたうえ、差別的発言をしたとして善光寺大勧進の信徒総代は辞任を勧告した。
善光寺といえば、「遠くとも一度は参れ善光寺」との文言があるように、全国から大勢の参拝客が訪れる日本でも随一の名刹。善光寺は天台宗の「大勧進」と浄土宗の「大本願」という2つの組織が共同で管理しており、貫主とは住職に当たる。
「スキャンダルは、今に始まったことではない」と、かつて小松貫主の取材をしたジャーナリストは言う。
「きっかけは、2004年に天台宗の25ある一山(いつさん)寺院すべてに送られてきた匿名の投書でした。そこには当時、長野県の放送局の女子アナと食事をしている小松貫主の姿がありました。善光寺の関係者によると、その女子アナと貫主は、度々食事やゴルフに出かける間柄でした。その他、不貞関係と思われる別の女性もいたんです。貫主は京都に家族がいるんですが、帰省するときはメルセデスのCL55AMG・FIリミテッドエディションという高級車をぶっ飛ばしてました。その他、金にまつわる汚い話も聞きました」
小松貫主の醜聞は、延暦寺の高僧にも届いていた。
「貫主の先輩にあたる高層が、小松を諫めようとしたのですが、まったく聞く耳を持たなかった。もう10年以上も前の話です。当時、貫主に取材した時は、のらりくらりと弁明していましたが、ようやく辞任勧告となったんですね」(前出・ジャーナリスト)
春日英広筆頭総代は信徒に詫びたうえで、「一山と総代が一致団結してここまでの行動を取ったことはない。重く受け止めてほしい」と語ったが、勧告に強制力はなく「良心に訴えるしかない」そうだ。
この言葉を小松貫主がどう受け止めるか注目される。