浅田真央が引退を表明して以来、テレビはその引退報道一色だ。ワイドショーでは大きく時間を割き、各局が特別番組を編成している。しかし一部のファンからは、この動きを疑問視する声も上がっている。「散々真央ちゃんをイジメてたくせに、今さら何なの!」というのだ。
「特にやり玉に挙げられているのがフジテレビだ。かつて浅田本人をスタジオに呼んでおきながら、わざわざ真央ちゃんが転んでいる大きなパネルを飾るなど、ファンでなくても首を傾げたくなるセットの番組もありました。ほかにも写りの悪い写真を多用したことも。これがファンにはイジメのように映ったのでしょう」(スポーツライター)
数年前、浅田が低迷した時期には、次世代のホープとして別の選手にスポットが当てられ、浅田の出演が減ったこともあった。
「調子の落ちるシーズンはどの選手にもあります。良い時だけ持ち上げ、少し低迷すると『浅田の時代はもう終わり』とばかりに別の選手を猛プッシュ。見栄えの良い選手をアイドル化し、人気を高めて視聴率に繋げようとする傾向は今もあると思います。スケートファンは金メダルだけにこだわっているわけではない。その選手だけの個性やスケーティングの美しさを楽しむファンが大半なのに、結果だけですぐ見切ろうとするマスコミに不信感を持っている人は少なくないでしょう」(前出・スポーツライター)
テレビ各局は引退特需とばかりに一斉に浅田を持ち上げているが、オリンピックのキャスターとして抱え込みたいという狙いもあるようだ。浅田には振り回されることなく、進みたい道を前進してほしい。
(笠松和美)