TBS系ドラマ「キイハンター」「ずっとあなたが好きだった」など数多くの作品で独特の存在感を放った女優・野際陽子さんが、6月13日に亡くなっていたことがわかった。
「不可思議なことに、今までにも“7”の付く年には大スターが続けて亡くなっているんですよね」
と、ドラマ制作会社関係者は語りながら、その死を悼んだ。
今年7月17日は、昭和の大スター・石原裕次郎が87年に52歳という若さで亡くなってから30年になる。裕次郎の後を追うように、同87年、任侠映画で一世を風靡したスター・鶴田浩二も逝去した。その10年後、97年には萬屋錦之介、勝新太郎、三船敏郎という昭和30年代の日本映画黄金期を支えた大スターたちが相次いで没した。さらに10年後の07年には、歌手・俳優・コメディアンとしてマルチに活躍した元祖“無責任男”こと植木等が鬼籍に入った。そして今年は、東映のアクション・極道映画の中心的な存在だった松方弘樹が1月に、3月には渡瀬恒彦が亡くなっている。
それぞれの没年齢は、植木等の80歳が最高齢で、以下は三船敏郎77歳、松方弘樹74歳、渡瀬恒彦72歳、勝新太郎65歳、萬屋錦之介と鶴田浩二が64歳で、80歳にならんとする現在の日本人男性の平均寿命と比べると、植木以外は若くして亡くなった感が否めない。
「常に人に見られ、自分のイメージを保つことに神経をすり減らすスターの大変さが、このデータに現れているのでしょう。加えて言えば、毎日映画コンクールに田中絹代賞として名前が残る、戦前戦後の大女優・田中絹代も77年に67歳で亡くなっています」(映画ライター)
長寿にしろ短命にしろ、映画界に名を残した人々が、いずれも「7」の年に没しているのは、何か運命的な巡り合わせでもあるのだろうか。