平昌五輪のフィギュアスケート団体戦が終わった。男子のシングルSPでアメリカ代表として出場したのが、羽生結弦選手のライバルで金メダル候補の1人とされてきたネイサン・チェン選手だ。しかし、直前になってチェン選手の評価が急落。金メダルには届かないのではないかと言われ始めているという。
「団体戦でシングルのSPに出場したものの転倒を繰り返し、まさかの80点台を出してしまったんです。確かに、団体戦は個人戦の前哨戦と言われ、ソチ五輪でも団体戦に出場して1位を取った羽生選手が個人戦で金メダルを取っています。とはいえ、チェン選手は初めての五輪で、しかも一番手でしたから、緊張のあまり本来の実力が出せなかったとしても仕方ありません。金メダルを不安視するほどのことではないでしょう」(スポーツライター)
しかし、チェン選手を不安視する声は、決して団体戦の結果を受けてのものだけではないという。
「アメリカのスポーツ専門誌によると、チェン選手の問題ではなく、彼を指導するラファエル・アルトゥニアンコーチに問題があるというんです。要約すれば、アルトゥニアンコーチは選手時代に金メダルも、五輪のメダルも取ったことがないから、“金メダルを取るための”選手の指導方法を知らない、というのが理由だそうです」(前出・スポーツライター)
羽生選手を指導するオーサーコーチは自著の中で、自分自身が五輪選手だったからこそ五輪シーズンの過ごし方がわかるし、何が必要かを伝え、準備することができると語っている。はたして、アルトゥニアンコーチは今大会も金メダリストを誕生させられないのか。それとも下馬評を覆して“金メダリストの育て親”となれるのか。
(芝公子)