「いやあ、これほどヒドイとは思いませんでした。マスコミにほとんど取り上げられない」
こう言って頭を抱えているのは、8月8日に公開された映画「この国の空」の関係者だ。
二階堂ふみと長谷川博己W主演の今作は、脚本家の荒井晴彦が18年ぶりに監督も兼任したことと、後ろ姿ではあるが二階堂の全裸シーンもあることで話題になっていた。
しかし、主な出演者が出席した完成披露試写会や公開初日舞台挨拶もほとんど報道されないという惨状。これについて芸能記者に話を聞いた。
「完成披露の前日、女性週刊誌が長谷川と鈴木京香の破局を伝えたんです。記者たちはこのタイミングの報道に“映画の話題作り”と承知、当然取り上げて欲しいんだろうと記者会見に集まりました。しかし、広報からは『映画以外の質問はなし。長谷川さんの件も質問するな!』とクギを刺されたんです。しかも、最も話題性のある二階堂の過激シーンについての質問も一切NG。この対応のヒドさに、『宣伝する気あるのか!』と各社怒り心頭ですよ」
さらに、映画関係者をガッカリさせたのは、TBSの「王様のブランチ」だ。
「映画紹介で定評のあるLiLiCoのコーナーで、今夏公開映画作品の一覧をボードで紹介したのですが、そこに『この国の空』が入っていなかったんです。奇しくも長谷川さんの破局話は、同時期公開の出演作『進撃の巨人』の話題の際に散々取り上げられて宣伝に貢献していますがね」
「この国の空」が一覧から抹殺された理由について、映画関係者の間では「TBSと配給会社との間になんらかのトラブルがあったのでは?」といった憶測も囁かれているが、前述したマスコミとのトラブルが起因しているのであれば残念だ。
終戦70周年の今年、数々の戦争映画が公開される中で、今作は少女の性をテーマにした異色の戦争映画だった。それだけに話題にならないどころか、公開映画として抹殺までされてしまったのであれば二階堂も脱ぎ損、なんとも淋しいかぎりだ。
(米沢のしろ)