芸能

「下町ロケット」が「半沢直樹」になるには不足している3つの要素とは?

20151109shitamati

 ドラマ「下町ロケット」(TBS系)が好調だ。第3話では視聴率18.6%をマークし、今クールのドラマで最高視聴率を更新。大ヒットドラマ「半沢直樹」と同じ池井戸潤の原作というブランド力も功を奏している。現在のところは「半沢直樹」に比べて各話あたり3~4%ほどの差を付けられているが、今のペースで伸びていけば、終盤には30%超えも期待できそうだ。

 一方で、今後の伸びが鈍化する可能性も指摘するのは、テレビ誌のライターだ。なんでも「下町ロケット」には、「半沢直樹」をヒットさせた要素のいくつかが不足しているのだという。

「まずは、決めゼリフがないことです。『半沢直樹』の『倍返しだ!』は世代を越えて、大人から子供まで真似する流行語になりました。クラスメートや同僚が半沢の真似をすることで、それまで作品に興味を持っていなかった層までが、ちょっと見てみようかという気になります。今後、『下町ロケット』でどんなセリフが飛び出るのかに注目したいですね」

 次の要素は、主人公の敵役だという。「半沢直樹」では半沢が復讐を誓う敵として、香川照之が演じる大和田常務の存在が大きかった。真っ白なスーツ姿で相手を挑発する大和田常務と、地味なスーツを着て相手の罵倒に耐える半沢の対比は、日本人の大好きな勧善懲悪をそのまま体現していたのである。テレビ誌ライターが続ける。

「大和田常務のセリフと顔芸もまた、物真似の対象となりました。本作では演技力に定評のある安田顕が顔芸役を受け継いでいますが、役柄は主人公の社長に仕える部長に過ぎず、大和田常務のような敵にはなりえません。あえて敵役を挙げればライバル企業の部長を演じる吉川晃司ですが、吉川は憎き敵としては格好が良すぎます。今後、視聴者全員が憎しみを覚えるような敵の登場を期待したいですね」

 そして3つ目の要素。それは飛び道具的なキャスティングだという。すなわち「半沢直樹」における金融庁の主任検査官で、オネエの口調も衝撃的だった片岡愛之助である。その存在感で、なぜオネエ口調なのかという疑問すら吹き飛ばした愛之助。この役目を埋めるのは誰だろうか。テレビ誌ライターの見解を聞いてみよう。

「一番の難点はここでしょう。『下町ロケット』には落語家が出演しており、銀行からの出向者で獅子身中の虫になりかねない経理部長を演じる立川談春や、同銀行の融資課長役を務める春風亭昇太らが異彩を放っています。その彼らが愛之助の域に達することができるのか。そしてもう一人見逃せないのが、弁護士役の池畑慎之介。現在のところは完全に男性役ですが、いつピーターの面を見せてくるかに期待です」

 ちなみに「半沢直樹」では第6話以降を第二部とし、舞台も大阪から東京に移して、半沢の復讐劇がヒートアップ。話題性が高まった経緯がある。今回の「下町ロケット」でもそのような二部構成が見られるのかも、注目ポイントになりそうだ。

(金田麻有)

カテゴリー: 芸能   タグ: ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    「男の人からこの匂いがしたら、私、惚れちゃいます!」 弥生みづきが絶賛!ひと塗りで女性を翻弄させる魅惑の香水がヤバイ…!

    Sponsored

    4月からの新生活もスタートし、若い社員たちも入社する季節だが、「いい歳なのに長年彼女がいない」「人生で一回くらいはセカンドパートナーが欲しい」「妻に魅力を感じなくなり、娘からはそっぽを向かれている」といった事情から、キャバクラ通いやマッチン…

    カテゴリー: 特集|タグ: , , |

    今永昇太「メジャー30球団でトップ」快投続きで新人王どころか「歴史的快挙」の現実味

    カブス・今永昇太が今季、歴史的快挙を成し遂げるのかもしれないと、話題になり始めている。今永は現地5月1日のメッツ戦(シティ・フィールド)に先発登板し、7回3安打7奪三振の快投。開幕から無傷の5連勝を飾った。防御率は0.78となり、試合終了時…

    カテゴリー: スポーツ|タグ: , , |

    因縁の「王将戦」でひふみんと羽生善治の仇を取った藤井聡太の清々しい偉業

    藤井聡太八冠が東京都立川市で行われた「第73期ALSOK杯王将戦七番勝負」第4局を制し、4連勝で王将戦3連覇を果たした。これで藤井王将はプロ棋士になってから出場したタイトル戦の無敗神話を更新。大山康晴十五世名人が1963年から1966年に残…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
ロッテ・佐々木朗希「日本ハムに3対1の電撃トレード」謎の投稿が激論に!
2
落合博満が「ありうるよ」と言うセ・パ交流戦「全12球団9勝9敗で優勝チームなし」の異常事態
3
トレバー・バウアー「メジャーリーグに動きなし」で「DeNA復帰」Xデーは交流戦明け
4
DeNA筒香嘉智の逆転本塁打を「美談にするな」!江本孟紀が異論「アメリカで成功しなかった人が…」
5
藤浪晋太郎「負傷者リスト入り」の「理由隠し」で駆け巡る「不穏なウワサ」