昨年末のフィギュアスケート全日本選手権で、3位に入った無良崇人。世界選手権の派遣選手の選考会も兼ねるこの全日本での表彰台で、おおいに期待がかかったのだが‥‥。
「世界選手権の選考基準は全日本選手権優勝か、表彰台の選手のうちGPファイナルの日本人表彰台最上位者、その選考から漏れた選手と全日本4位~6位の選手、全日本選手権終了時点での日本人上位3名、ISUシーズンベストスコアの日本人上位3名選手の中から選考を行うことになっています。例年なら3人の枠があったので、3位までの選手が世界選手権に送られるのが通例でした。しかし今回の男子の枠は2名。非常にいい演技をした無良が行けないのは残念です」(スポーツ紙記者)
そんな彼には「かわいそう」という声以上にシビアな意見のほうが多いという。
「彼の演技は名前通り、ムラがあるんです。ものすごくいい演技をするからと期待していると、ここ一番の大舞台で大失敗してしまうことも。しかも今回、男子枠が2つになった一因は、無良が15年3月の世界選手権で16位という成績に終わり、3枠獲得できなかったことにもあるのです」(スポーツライター)
3選手出場する国の場合、上位2人の成績の合計が13以下なら翌年の大会で3人の枠が確保できるが、前回は羽生結弦が2位に入ったものの小塚崇彦が12位で合計14。もう1人出場した無良は16位に終わり、3人枠を確保できなかったのだ。この時の無良は、町田樹の突然の引退劇でおはちが回ってきたこともあり、十分な準備ができなかったこともあっただろう。しかし、その失った枠で自分が出場叶わぬことになろうとは、なんたる因縁だろうか。
(芝公子)