11月28日に歌手のASKA容疑者が法律違反の薬物で再逮捕された件で、ASKA容疑者のタクシー車内映像がテレビで流れて物議を醸したことは記憶に新しい。
その映像がテレビで放送されるまでの経緯をタクシー業界紙「東京交通新聞」の12月12日付の記事が明かしている。
「フジテレビの報道局の記者らが、執拗にタクシー会社にドライブレコーダーの映像提供を求めたとのこと。なんでも、ASKA容疑者を自宅まで乗せた直後からタクシー会社にフジテレビから車両の配車予約が入り、約9時間半に渡って取材や社員の送迎に利用していたそうです。そして、フジテレビは翌日の早朝には映像提供を求め、一度はタクシー会社から個人情報であり、容疑者の段階で提供するのは難しいという理由で提供を拒まれていたが、『(ASKA容疑者は)執行猶予の身であり、社会的に必要な情報は配信しなければならない。責任は負う』と上手く説明して、入手したようですね」(週刊誌記者)
この報道がある前までは批判の声は映像を提供したタクシー会社に集中的に向けられていたこともあり、その裏側がわかると世間からは、「黒幕はフジテレビだったのか!」「本当にモラルに欠けるな」「タクシー会社を安心させといて、しっかりタクシー会社を悪者に仕立てるとかやっぱ最低だな」と、フジテレビ批判が殺到した。
「さらにマズかったのが、同局のワイドショー番組『バイキング』の坂上忍や、『ワイドナショー』の松本人志など、フジテレビの番組が映像を提供したタクシー会社を批判していたこと。特に松本は『僕は怒っていますね。あれはひどい』と怒りを露わにし、映像提供したことについてのタクシー会社の謝罪に対しても『謝罪する前にわかるだろうという話。タクシーの中でクスリ打っていたら仕方ないけど、普通に乗客として乗っているだけ』『あれは最悪ですよ、下品極まりない』と痛烈に批判していました。結果的に責任を負うどころか、その局のワイドショー番組でここまで言われたい放題なわけですからタクシー会社側からすればたまったものじゃないですよね」(前出・週刊誌記者)
まさにフジテレビは赤っ恥。松本にはあらためて番組でこの事実について言及してもらいたいものだ。
(田中康)