事件

アサヒ芸能「スクープ大事件史」Vol.16(1)埼玉・愛犬家連続殺人事件の犯人の遍歴

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「昭和から平成へ」と改まった1989年、年末の大納会では日経平均株価3万8915円87銭をつけた。だが、翌90年は、年初来続落、10月には2万円割れと、世紀末90年代の幕は株価暴落とともに開いた──。そんな時代を襲った、殺人鬼、オウム、大震災、大量殺人…庶民の心を慄かせた「事件の主役」たち。暗黒の肖像にスクープ直撃した!

 史上稀に見る大量殺人の様相を呈した埼玉・愛犬家連続殺人事件。あの阪神・淡路大震災が起きる12日前、1997年1月5日の年明けに、事件は発覚した。

 犬猫繁殖販売業・関根元と内妻の風間博子の2人が逮捕されたのだ。

 犬の安楽死に用いる劇薬を飲み物に混ぜて4人を殺し、遺体を「人肉ミンチ」にして皮や骨を山林に捨てていた。この残虐な殺人鬼は、女に関しても乱倫な性遍歴な男だった。

 アサヒ芸能は関根の「5人の女遍歴」を暴いた。

 関根は、埼玉。秩父生まれ。中学卒業後ラーメン店に勤め、その後19歳のときにラーメン店時代の同僚女性と結婚をする。これがオンナ遍歴のスタートだった。

〈A子さんとの間に1男2女をもうけ、夫婦仲も良好だったようだ。ところが、プロパン会社をやめ、しばらくして関根は市内の病院で看護婦をしていたB子さんに夢中になる。それがもとでA子さんと離婚。秩父市近郊の私鉄の駅長を父に持つB子さんと、関根は70年ころ結婚して市内のアパートに移り住んだ。ライオンを飼い始めたのもこのころだった〉

 この2人、「ライオンを飼う夫婦」としてテレビ出演したこともあるという。

〈その後、関根は秩父市内のマッサージ師・C子さんおよびその娘と暮らし始めた。(中略)C子さんとのあと付き合いはじめたのがD子さん(16)だ。市内の高校を1年で中退していたが、実は彼女と最初の妻A子さんの長女は、秩父市内の飲食店で77年の暮れから春まで、いっしょにアルバイトしていたのだ〉

 娘の友達にまで手をつけた関根が、最後に一緒になったのが風間だった。博子は当時、ヤクザに付きまとわれていたが、

〈関根はトラブルを助けてやったことが縁で1983年、風間と結婚し、男児をもうける〉のである。

 75年ごろからペットショップを開業。そして犬やトラ、ライオンなどの動物のリース業を始めた。知人の1人が語った。

〈中学時代から英雄気取りというか、ホラ吹きでしたが、目立とうとして学校の2階からわざと校庭に飛び降りたりするようなところもありました。70年ごろ結婚して、2人の女児をもうけましたが、1人が小さいころに亡くなりましたね。その後、実家の履物店を改造してペット店を始めて、よくライオンやトラを連れて散歩していました。ところが経営不振で、奥さんと離婚して、姿を消した。逮捕された彼を見て『ゲンのことだから、何をしても不思議ではない』と思いました〉

 恫喝と巧言を操る殺人鬼。そんな関根の左手の小指は欠損していた。ヤクザではないが、〈限りなくヤクザに近い堅気〉だった。

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