そんな周囲の雑音をよそに、撮影は順調に進んでいた。これまでの大河に比べて主人公の知名度が低いため、第4話まで幼少時代を振り返り、第5話から本格的に柴咲が登場する。
「子役と一緒の現場は少ないですが、同じ時は柴咲さんからよく声をかけていましたね。撮影が終わって帰る時には、グータッチで『おつかれ~』と見送っていました」(ドラマスタッフ)
柴咲自身も本番前に、入念にストレッチや体を動かしている姿が目撃されている。スタッフから「何でそんなに鍛えているの?」と聞かれると、
「ドラマの後半は鎧をつける場面が多くなるから、バテないようにしないとね」
と答えていたが、NHK局員もこう語る。
「『真田丸』の視聴率は好調でしたが、関ヶ原の戦いは50秒で終わり、合戦シーンがなかった。視聴者からクレームが多かったため、『直虎』では柴咲さんが戦う場面を増やす予定です。すでに衣装合わせは終わり、刀などの小道具は全て特注で、動きやすいように軽量化しています」
1年間の長丁場を乗り切るため、柴咲は撮影現場に“息抜き”を兼ねて編み物を持参していた。
「休憩時間に艶やかな色の毛糸で編んでいるのですが、まだ始めたばかりで、何を作っているのか教えてくれません。『彼氏にあげるんですか?』とツッコんだら、『そんなわけないじゃない。芝居の集中を高めたいから』と笑っていました」(前出・ドラマスタッフ)
昨年11月中旬には、「直虎」のポスタービジュアルが公開された。おかっぱ頭で着物を着た柴咲が正座をして、正面をジッと見つめる姿が印象的で話題になったが、直虎の髪形を当のヒロインはイマイチ気に入っていなかったようだ。
「共演者の杉本哲太さん(51)や財前直見さん(51)と休憩中に芝居の話で盛り上がっているのですが、直虎の髪形になると柴咲さんは、『チョー変ですよね?』とパッツン前髪を気にしていました。財前さんたちは、『おひな様みたいでかわいいわよ。すごく似合っている』と慌ててフォローしていましたね」(前出・ドラマスタッフ)
共演者の中でも、徳川家康の正室・瀬名(築山殿)を演じる菜々緒(28)の色気が撮影現場でムンムンだったという。
「凛とした姿勢で颯爽と歩く場面で、着物の裾からチラチラと美脚が見えるんです。さらに休憩になると、ディレクターズチェアに深く腰かけて足を組むので、太腿あたりまでチラ見えして目のやり場に困ります」(前出・ドラマスタッフ)
色気対決では今のところ菜々緒に軍配が上がっているが、今後の展開しだいで柴咲の巻き返しもありそうだ。
「戦闘シーンも多いですが、女でありながら男として生きていく城主の姿を際立たせるため、この先、入浴や着替えのシーンを用意するかもしれません」(前出・NHK局員)
柴咲の艶技で視聴者を“ウッ酉(トリ)”させれば、ジンクスを破って、羽ばたく1年になりそうである。