小池百合子都知事との「果たし合い」の覚悟で記者会見に臨んだ石原慎太郎元都知事。築地市場の移転先として豊洲の土地購入に関しては、石原氏は会見で「任せていた」と歯切れの悪い応対を見せた。
だが、さすが「侍」である。石原氏は小池氏に対しては舌鋒鋭く斬り込んだ。
「『混迷の責任は小池知事にある』として、かなりおかんむりの様子でした。そして、石原氏は『小池知事のランニングドッグのマスコミが自宅に詰めかけた』と言ったのです。その件で報道陣はザワついています」(社会部記者)
ちなみに、「ランニングドッグ」とは、「手下」とか「子分」という意味。この発言に報道陣が反発したのかと思いきや‥‥。都庁担当記者が話す。
「『あいつのことでは?』と誰もが思い当たったのです。というのも、小池知事の定例会見では、質問者として指名される記者がとても偏っているためです。毎回、会見に出席して手をあげているのに、まったく指されない記者がいる一方で、毎回のように指名される記者もいるのです」
小池氏が指名した回数NO1記者は日本テレビの女性記者だという。
「もちろん熱心に取材をしている記者ではあるのですが、やはり小池知事が気に入る質問をする記者が指名される。2位と3位はネットメディアの記者で、小池知事の目玉政策だけど、イマイチ注目されていない無電柱化について質問をして気に入られたんです。批判的な質問をすると“ブラックリスト”に入ってしまうのか、まったく指名されなくなるのです」(前出・都庁担当記者)
小池氏は「オープンな場での議論」を石原氏に求めていた。だが、記者相手には「オープン」とはいかないようだ。石原氏の会見で思わぬことが判明したのだ。