7月2日の東京都議会選挙で大勝利を収めた都民ファーストの会。公明党などと手を取り合って過半数を獲得し、都政を優位に進めていく構えだ。
一方、自民党都連は議席を半分以上減らし、そのダメージも、小池百合子都知事に対する怨恨は計り知れないだろう。
しかし、自民党本部としては都連と同調してはいられない。都民ファが国政に進出してくるのではという声が上がっているのだ。
「小池氏自身はこれを否定したものの、都民ファの代表の辞任を表明。しかも、『いろいろな動きが国政にも出てくると思う。都民ファーストならぬ国民ファーストをベースに考える必要がある』などと国政進出に含みを持たせたんです。都民ファの後任の代表には、小池氏の特別秘書である野田数幹事長が就任しました。が、実は、もともと、小池氏も野田氏も憲法改正賛成派で、自民党と主張が近い。もし、都議選の勢いそのままに国政に進出し、多くの議席を獲得することになれば、今はその可能性は遠のいているものの、いずれ、安倍総理の念願である憲法改正が近づくことになるかもしれません。自民党は、都政では恨み骨髄かもしれませんが、国政を巡ってはうまく距離感を保っていくことは十分考えられます」(政界関係者)
「奢る自民党」にNOを突きつけた都民ファがいつしか自民党とウィンウィンの関係になってしまう。今回の都議選はその序章なのか…。